【新春特別企画】コミュニティーリーダーが占う、2009年大予測
Rich
2008年末にニューヨークに行ってきた。クリスマス前ということもあり、想像していたより街は活気に満ちていた。いつもの年のようにロックフェラーセンターにはクリスマスツリーがあり、高級百貨店「Saks Fifth Avenue(サックスフィフスアベニュー)」をはじめ、ビルにはさまざまな趣向をこらしたクリスマスデコレーションが施されていた。デパートは買い物客でごった返している。でも何かが違う、何か足りないものがある。
ふと気付いた。音楽が聴こえないのだ。普段はあんなにいるストリートミュージシャンがほとんどいない。景気の後退はストリートミュージシャンに手渡すわずかなお金も倹約させているのだろうか。音のない街は心に一抹の寂しさを呼び起こす。
RichとPoorの分かれ目
このところ“Rich”という言葉がやたらと気になる。これは単なるお金持ちという意味を超えて、「豊かさ」、「豊潤」、「上質」などを意味する。同じ状況の中でもある人はRichで、ある人はPoorだ。次第に収入が減ってきたとき、人々は何を倹約するか。音楽、大切だけど必需品でないもの、自分への投資、物ではなく快適さに払うお金、ちょっとした喜びのために使うお金。それは心から“余裕”も一緒に奪っていく。
例えば、食事をするとき持っている中で最高の食器を使ったり、落ち葉を踏みしめる音を聴いたり、朝日の美しさを楽しんだりする。これらにはお金も時間もかからない。しかし「余裕がないと楽しめないですよ」と多くの人が言う。果してそうなのか、余裕がないから楽しめないのか。どういう状況でも余裕ある心を選択しているから楽しめるのか。
Richな人はどんな状況でもRichで、Poorな人はどんな状況でも貧しい。これがRichとPoorの分かれ目だ。明日の天気は選べない、他人を変えることはできない、でも自分の感情は選べるもの。そこに気付いたとき手に入るものは大きい。
何があなたを幸せにするのか
先日国際コーチ連盟のカンファレンスでMatthieu Ricard氏の講演を聞いた。ダラ・イラマのフランス語の通訳を務め、仏教徒であり科学者でもある彼は、その脳の分析データから「The Richest Man in the World」と呼ばれている。幸せを感じる部分が脳の広範囲を占めている。
彼はこう述べる。
「スイミングプールの長さが2倍になったら幸せは2倍になるか?」
「幸せは楽しいことの継続ではない。楽しさには一種の弱点がある。どんなにいい音楽でも24時間聴かされ続けられたらそれは悪夢だ」
「たとえ給料が2倍になっても人生の満足度には変化はない、一瞬幸せでもまた元に戻る」
そして問う。
「正しい所に幸せを見つければ誰でも幸せになれる、何が自分を幸せにするか?」
世界経済の先行きが見えない2009年はどんどんPoorになっていくのか、それとも影響されずにRichに暮らすか。こんな時代だからこそ突きつけられるこの質問、「何があなたを幸せにしますか?」。
2009年は問われる年。何を大切にし、何を選んで生きるのかを。こんな時代を生き抜くための戦略は「できるだけ豊かに見える服を着る」ことだ。これは気持ちの上でも外見上でも効果が大きい。これも2009年を乗り切るための政治の一環である。
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