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「顧客やパートナーの声をシステムに反映」――三井住友海上・玉田氏CIOインタビュー(3/3 ページ)

企業の統廃合が進む保険業界。その中にあって企業経営の基盤である情報システムの果たす役割は大きい。とりわけ競争優位を保つためには、ステークホルダーの期待に応えるシステムが重要だという。

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保険業界は欧米企業が先行

――玉田さんは米国でIT構築に携わった経験があり、海外の知識も豊富だと聞いています。海外にはドイツのAllianzをはじめ巨大な保険会社があり、日本企業とは大きくスケールが異なります。

玉田 保険は各国の法制度の下で行われる認可事業なので、認可がなれば何も始まりません。欧米の企業が保険業界で先行しているのはグローバル志向が強いことに加えて、日本よりもいち早く動いていたという側面もあります。欧米と比べて日本には生命保険と損害保険を兼業する会社が少ない上に、スケールが異なります。ご指摘のAllianzなどは大きな生命保険会社も抱えています。これらが大きな差を生んでいます。


――日本の保険会社のグローバル展開についてはいかがでしょうか。

玉田 損害保険の方が生命保険よりもグローバル展開が進んでいます。日系企業が海外進出する際にリスクサービスなどの面で関与する機会が多いからです。ただし、海外進出する企業は旧財閥系が多いため、三菱系の東京海上と三井住友系の当社がトップシェアを争っています。

 当社の海外ビジネス規模は保険料収入で2500億円程度となり、全体の20%近くまで成長しています。現在は35カ国、77拠点に海外オフィスがあります。在外従業員数は約7000人で、3〜4人に1人が外国人です。

 情報システムに関しては、海外拠点すべてを「GMS1」と呼ぶ専用ネットワークでつないでいます。本社とシンガポールにポータルとサーバを設置し、そこで情報共有できる仕組みをつくっています。ITガバナンスは、財務会計分野においては既に出来上がっています。海外支店と現地法人の計36拠点における営業成績が月次単位で把握できます。


――高度なITスキルを持った人材の不足が叫ばれています。IT部門の社員教育に関する取り組みを教えてください。

玉田 実際のビジネスの領域に踏み込まないと、情報システムそのものを作ることはできませんし運用も難しいです。ビジネス感覚を持った人材の育成が最も重要な課題です。そこで知識習得やキャリアパスの観点から、ビジネス現場に短期間派遣しています。加えて、損害保険代理店資格などの取得に向けた教育にも力を入れています。

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