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「日本企業はもっと決断を早く」――太公網・慕社長(3/3 ページ)

中国でコールセンターを運営する敏腕女性社長が語る、日本企業が中国人と上手にビジネスを進めていくためのコツとは?

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決断のスピードを早くするべき

――「小皇帝」と呼ばれる一人っ子政策以後に生まれた世代が台頭してきています。企業組織の中でも変化はありますか。

 昔の中国人は公私にわたって付き合いがありましたが、今の若者は仕事は仕事、プライベートはプライベートと割り切っています。今中国は就職難なので、たとえ給料が低くても仕事があれば働きたいという人は多いです。一人っ子世代の若い社員もやる気はありますが、苦労した経験がないので、ちょっとした問題にぶつかるとすぐに投げ出してしまいます。わたしたちの若いころと比べて辛抱強さに欠けています。


――日本企業が中国企業あるいは中国人とうまくビジネスを進めていくための秘けつはありますか。

 郷に入れば郷に従えで、中国人の習慣や考え方を理解するのは大前提です。日本は資金力、管理品質のノウハウがあるので、いかに中国現地のリソースとうまく組み合わせていくかが重要です。日本企業はもっと決断のスピードを早くしなければなりません。1、2年もかけて案件を検討するのはもはや時代遅れです。


――GDP(国内総生産)成長率が鈍化するなど、このたびの経済危機は中国にとっても無視できないほどのインパクトがあります。景気不安による影響は出ていますか。

 既存顧客からはコスト削減の要求が出ている一方で、オフショアのコールセンター業務の新規案件が増えてきています。経済危機が追い風になっていることも事実です。特に日本企業はコスト削減に対して目の色が変わってきています。以前は「(中国人オペレーターの)日本語のイントネーションが悪い」という理由でオフショアを敬遠していた企業が、もはやささいな点にはこだわらなくなってきました。

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