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中国が29位に上昇 世界競争力ランキング中国ビジネス最前線

世界経済フォーラム発表した2009年度版「世界競争力ランキング」によると、中国大陸部の競争力は昨年の30位から1ランク上昇して29位となった。

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▽中国、1人当たりGDP3800ドル目標

 中国国家発展改革委員会は9月7日、2011年に1人当たりのGDP(国内総生産)を3800ドルに引き上げる目標を明らかにした。

 中国のGDPは早ければ今年にも日本を抜いて世界第2位になる見通しだが、1人当たりでは世界100位以下と、なお低い水準にある。中国の1人当たりGDPは08年に3266ドルとなり、初めて3000ドルの大台を突破した。

 2011年は第12次5カ年計画の最初の年にあたるが、この年の1人当たりGDPの目標をあえて示すことで、次期5カ年計画では国全体の経済規模よりも、個人の生活水準を表す1人当たりGDPを重視する姿勢を強調する狙いとみられる。

 中国の5カ年計画は5年ごとに経済・社会の発展目標や重点プロジェクトなどを示す中期計画だが、発展改革委は第12次5カ年計画の研究チームをすでに立ち上げ、2010年秋に開く第17期中央委員会 第5回全体会議での最終決定に向けて準備を進めている。

▽上海市、世界最大のCATV網完成

 上海は世界最大の都市ケーブルテレビ(CATV)網を有し、光海底ケーブルと無線通信施設が世界で最も密集している都市の一つである。集積回路(IC)・ソフトウェア・情報サービス業などを代表とする情報産業はすでに上海の第一の支柱産業となっている。

 ポータルサイト「中国上海」は電子政府を実現し、初の総合電子マップ「上海都市通」には政府機関、都市建設、金融・貿易など14項目6万件の情報が収録され、「デジタル上海」の異名を誇る3Dマップが初歩的に完成した。

 一方、国家科技部、国家広播電影電視総局、上海市政府は先ごろ上海で「中国次世代ラジオ・テレビネットワーク建設モデル提携協議」を取り交わし、上海を次世代ネットワークのモデル都市とするべく、ラジオとテレビの次世代ネットワークをどこよりも早く構築している。

▽中国、景気刺激策を引き続き継続

 G20財務相・中央銀行総裁会議が9月4日と5日の2日間、ロンドンで開かれた。中国の謝旭人財政部長と中国人民銀行の周小川総裁が代表団を率いて参加し、「中国は景気刺激策を引き続き実施する」と述べた。

 謝財政部長は会議で、「中国政府が講じた一連の景気刺激策は著しい成果を収めが、これからも積極的な財政政策と適度に緩和された通貨政策を継続し、経済再生の基盤を固める」と語った。

 一方、中国人民銀行の周小川総裁は「各国は緊密な協力を保ち、経済の再生と金融システムの安定を促していくべきだ」と述べた上で、危機警戒レベル強化や監督管理の見直し、金融システムの周期性による影響の抑制を国際金融機関に呼びかけた。

 周総裁はまた、「預金・保険システムの核心的な原則や、投資者保護メカニズムを充実化し普及させる必要がある」と語った。

▽世界競争力ランキング、中国上昇

 世界経済フォーラム(WEF)が9月8日発表した2009年度版の「世界競争力ランキング」報告によると、中国大陸部の競争力は昨年の30位から1ランク上昇して世界29位となった。

 世界競争力ランキングは2004年に導入された世界競争力指数に基づいて作成され、各国(地域)の制度、インフラ設備、マクロ経済の安定性など、競争力をはかる12の要素により構成されている。WEFの説明によると、大陸部がランキングを上げたことの背景には、商業の成熟度が昨年の43位から38位に、自主革新力が28位から26位に、それぞれ上昇したことが主な要因としている。

 大陸部にはさらなる発展を必要とする一連の分野が依然として存在し、特に金融市場の成熟、技術的な備蓄、高等教育の分野での発展が待たれる。

 今回の報告では世界の133の経済体が取り上げられ、ランキング1位はスイスで世界で最も競争力を備えた経済体として高く評価された。米国は首位を譲り2位、3位はシンガポール、4位はスウェーデン、5位はデンマークとなった。



※この記事は内田総研グループ発行のメールマガジン『士業・net』の一部を加筆・修正し、許可を得て転載しています。

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