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日本が蘇るために必要な「グリーン・オーシャン戦略」という選択ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(3/3 ページ)

自然の恵みである限られた資源を感謝して使う。そしていかにして次世代に残すかも考えなくてはならない。

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「グリーン・オーシャン」戦略の3つのカタチ

 グリーン・オーシャン戦略は、すでに多くの会社が「社会貢献」「地球のため」「未来のこどもたちのため」など美しい心から実践してきた数々の内容を1つの言葉に集約しただけですので、新しい概念ではありません。しかし、言葉として初めて発表する以上、どんな概念や活動なのか、既存のものを紹介しないと分かりにくいと思いますので、ここに紹介します。その形は大きく3つあります。

 1つ目が、CSR活動。

 2010年11月に、SR(組織の社会的責任)の規格としてISO26000が発行され、CSR(企業の社会的責任)は再び注目度を増しています。もはや、どの企業も組織も、社会的責任をないがしろにしていては立ち行かない時代になっているのです。大企業を中心にこのCSR活動は盛んに行われているが、地味な活動であったり、ボランティア的なものが多かったために脚光を浴びてこなかっただけである。

 2つ目が、「共感」経営。

 これは企業の活動、商品やサービスを消費者が「共感」し、共感したものをソーシャルメディアなどで紹介していきます。これを最初から仕組んでいくことが、まさに共感経営なのです。消費者が本気で共感すれば、どんどん広がるのです。あのマーケティングの神様と言われてるフィリップ・コトラーが「マーケティング3.0」の中でこう言っています。

 「マーケティング3.0を実行している企業は、より大きなミッションやビジョンや価値を持ち、世界に貢献することを目指している。社会の問題に対するソリューションを提供しようとしているのである。マーケティング3.0は、マーケティングのコンセプトを人間の志や価値や精神の領域に押し上げる。消費者を全人的存在ととらえ、消費者としての一面以外のニーズや願望もおろそかにされてはならないと考える。それゆえマーケティング3.0では、感情に訴えるマーケティングを、精神に訴えるマーケティングで補うのである。」

 3つ目が「4方よし! 」の哲学。

 ここでいう、4方とは、近江商人の思想である「3方よし」の中で言っている「売り手」「買い手」「世間」に「地球」が加わっての経営哲学です。

著者プロフィール:中野 博

エコライフ研究所 代表取締役、一般財団法人グリーンジャパン理事長。

早稲田大学商学部卒業。ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院にてブランド実践講座エグゼグティブコースを修める。1992年国連地球環境サミットに参加。1997年12月に京都会議(COP3)に参加。世界39カ国を取材し、世界中の環境ビジネスの現場取材にあたり、累計1800社を超える。これまでに、「エコハウス」「エコリフォーム」「エコライフ」「エコリッチ」「エコスマート」「エコブランディング」など数々の「エコ」をキーワードにしてのブランド戦略実績あり。「エコブランディング」「サービスはかけ算!」(東洋経済新報社)「家づくりの教科書」(東京書籍)「人前で話す技術」(日本実業出版)「6つのビタミンH」(マガジンハウス)など著作は22冊。講演実績は1300回超。メディア出演回数は400回を超える。ジャーナリストとしては「環境(人とエコ)」「観光(まちと自然)」をテーマに取材活動。コンサルタントとしては、「グリーン・オーシャン戦略」のアイデア企画から導入、応用までを提案している。


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