できるリーダーは「未来記憶」を持っている!:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
何かを始める時に過去の実績にばかりこだわっていないか。世界中のリーダーに共通しているのは「豊富な未来記憶」を描かせる力である。
あなたの部下はどのタイプ?
さて、では部下の人がこんな状態になっていたら、どうしたらいいか? みていきましょう!
1、なかなかすぐに行動に移せない
もしこんな部下がいたら、その部下は「過去記憶」にひっぱられています。「あのとき失敗した」「あれが苦手なんだから、似ているこれもきっと大変だ」など「過去のイメージ」に影響されています。ですから、「この仕事をしたら、こんなことが待っている」ということを「収入」「スキルアップ」「社内での成長」「お客様の笑顔」など具体的に教え、部下の「未来記憶」を増やしてあげましょう。
2、ノルマが苦しい
もしこんな部下がいたら、その部下は「ノルマ=自分を苦しめるもの」というような「過去記憶」にとらわれています。そして、いつもいつも「ノルマ」のことばかりを考えてしまっていて、「自分が本当はどうなりたいのか? 自分はどんな成果をあげたらワクワクするのか? 」という「未来記憶」を忘れてしまっているのです。相手に気軽に声をかけながら、ノルマに目を向けさせるのではなく、その先にある「ワクワクする未来記憶」を描かせましょう。
3、壁にぶつかっていて、身動きがとれない
もしこんな部下がいたら、その部下は「ブレイクスルー(大変革)の一歩手前」にいることを教えてあげましょう。いも虫から蝶になるときには、一度大変革を経験します。そのときに大切なのは、「過去の自分のイメージ」を忘れることです。「ぼくはいも虫なんだ」とこだわっていたら、蝶には決してなれないのです。壁にぶつかっている部下がいたら、「壁をこえると君はこんな人になれる。それが本当の君の姿だ」と壁の向こう側にある「未来記憶」を描かせてあげましょう。
いずれにも共通しているのは、リーダーは目の前がどんな状況になったとしても、その先にある「未来の姿」(未来記憶)を、しっかりと明確に持っているのです。
この変化の時代には、多くの人が「これからどうなってしまうんだろう? 」と考えてしまいます。しかし、リーダーの問いは違うのです。「これからどうなっていきたいか? これからどうなっていくべきか? 」という「未来記憶」を描く思考なのです。多くのひとに、「これから私たちはこうなれる! 」という未来の姿を語って巻き込むことが必要です。
未来記憶で、皆さまがリーダーシップを発揮することを心より応援しています。
著者プロフィール:池田 貴将
早稲田大学卒。世界 No.1コーチ「アンソニー・ロビンズ」の主要セミナー、トレーニングコースを全て受講。 アンソニー・ロビンズ本人より、直接指導を受ける。日本においては、経営者層向けにアンソニー・ロビンズ「直伝」メソッドを伝えるセミナーを開催。それらの功績が認められ、2008年末にアンソニー・ロビンズ社から 感謝状と共に優れたトレーナーとして認められる。その誠実に学び続ける姿勢は、経営者・起業家・リーダーから高い評価を受けている。 ビジネス現場においては、スタッフが最大限に能力を発揮するためのリーダーシップ、 マネジメントの仕組みづくり、組織文化の再構築など、 クライアント企業の価値向上に貢献し続けている。
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