考えて10分遅れるなら、考えずに1秒でも速い方がいい:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
ああしたい、こうしたいと思っていてもそれは脳の中で起こっていることであって、あなたが超能力者でない限り、実際には何も起こらない。全ては行動だ。
SNSを見て時間を奪われるのをやめましょう。幸いにもボクは放送作家です。SNSの動画から、毎週5〜10近くのネタを考えています。ですから十分に元が取れるのです。毎日15分でも7日間で1時間半以上の時間を費やすことになります。
あとは、変なニュースに心を奪われるのは無駄です。炎上をあおる1人になっても意味がありません。「関係ない」ので無視です。誰かの小言に付き合っているだけ無駄です。それは無視。議員の問題発言に付き合っているほどあなたは暇ではありません。
あとは損切りができるかどうか?
非常に大切なことです。映画を見に行って「つまらない」と感じたらとっとと帰りましょう。1800円の映画代金がもったいないと思うだけ無駄です。
どんどんと捨てて、次へ行きましょう。
一番大切なのは「時間」です。1秒でも大切にしましょう。そのために「損切り」が時には大切になります。
考えずに物事を進めるために、大切なのはリスト化です。何でも書いておけばいいのです。ボクの今のタスクは297。その他に目標は8分野で113あります。あと、朝やるべきことのリストは28。ごみ捨てから部屋の掃除、糸ようじで歯を磨くまで書いてあります。鼻毛をそるとも書いてあります。
なぜか?
忘れてしまうからです。人はいろんなことを忘れてしまいます。そのためにどんどん書いてリスト化していきます。それを毎日見るようにしています。考えて思い出すだけ時間の無駄です。書いておけばそれでいいのです。
映画「アポロ13」は大好きな映画です。主演はトム・ハンクスで、宇宙においてトラブルが起こり地球に帰還するまでの物語です。その映画の中で、最終的に地球に帰還するために大量の作業を行います。それはリスト化してあり、そのマニュアルを見ながらスイッチを操作していくシーンがあります。
訓練に訓練を積んだ宇宙飛行士でさえもそうなのだから、忘れやすいボクはリスト化したほうがいいに決まっています。それを見ながらどんどん問題を解決しようと考えました。実はそのリストを作ってから、弊社の売り上げは伸びています。
さらに仕事の時間も作れています。というのも考えずに作業をするからです。考えたり、思い出したりするだけ時間の無駄なのです。それよりもリストを見て動くことが大切です。
考えたことで結果が出るなら、あなたは超能力者です。考えるだけで、バッターがホームランを打てるならそれは天才です。でも実際にはそんなことはありません。
考えるだけでは無理で、行動に移すことが大切です。バットを振ることが大切です。考えていても何も結果は出ません。
考えずに、とっとと前進しましょう。それが成功への第一歩です。
バットは振らないと、ホームランは打てません。
著者プロフィール:野呂エイシロウ
1967年愛知県生まれ。愛知工業大学卒。放送作家・戦略的PRコンサルタント。学生時代に「現役の学生」を武器に、電気メーカー、広告代理店との会議に参加。学生向け家電企画の立案・宣伝・PRに携わる。その後、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ!鉄腕!DASH!!』『奇跡体験!アンビリバボー』『ズームイン!!SUPER』などに携わる。テレビ局独特の“笑い”にあふれた会議で、話し方や雑談力、提案力を鍛えられる。
放送作家としての「番組をおもしろくするネタづくりのノウハウ」をいかし、30歳の時から“戦略的PRコンサルタント”としての仕事をスタート。企業の商品やサービスを一般の人に「おもしろそう!」「欲しい!」と思ってもらうような独自の戦略立案を行っている。これまでに、「SoftBank」「ライフネット生命」「GROUPON」「Expedia」「ギルト・グループ」「hulu」「FolliFollie」「ビズリーチ」「ルクサ」をはじめ、金融機関、自動車会社、アパレルブランド、飲食店など、国内外の企業90社以上があり、“かげの仕掛け人”として活躍している。
著書に、『入社1年目から差がついていた! 行動が早い人の仕事と生活の習慣 』(すばる舎)『会議に呼ばれる人 はずされる人』(日経BP)『ネクタイを毎月3本買う人はなぜスゴイ仕事ができるのか――カリスマ経営者たちが実践している「自分の見せ方」 』(祥伝社)『「話のおもしろい人」の法則』(アスコム)、『終わらす技術』『稼ぎが10倍になる「自分」の見せ方・売り出し方』(以上、フォレスト出版)、『毎日○×チェックするだけ!なぜかお金が貯まる手帳術』(集英社)、『プレスリリースはラブレター』(万来舎)、『好かれるのはどっち!?』(総合法令出版)、『ビジネスは、恋愛だと思えば全てうまく行く!」(実業之日本社)
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