関東大震災や第二次世界大戦の東京大空襲で大きな被害を受けるまで、現在も京都で見られるような木造の家が立ち並んでいた東京。その後、鉄鋼やコンクリート、独創的な形状に重きを置いた、さまざまな建築物が建てられ、東京は現代的に生まれ変わりました。しかし天然素材の良さも見直されてきており、都は最近350メートルの木造超高層ビルの建設計画を発表しています。このビルのオープンは2041年まで待たなくてはならないので、ここでは、今の時点で鑑賞できる美しい建築物を紹介します。
まず紹介するのは、目白駅を出て、都営バス5乗り場「新宿駅西口」行き、「椿山荘(関口三丁目)」停留所を降りてすぐの場所にある「東京カテドラル聖マリア大聖堂」。すぐ近くには、広大な庭園を有する椿山荘もあります。特異な形状をした大聖堂は、上空から眺めるとクロスの形をしており、掘りぬかれた山のような内部には、薄暗く荘厳な空間が広がっています。設計は、東京都庁舎やフジテレビ本社ビルなどで知られる丹下健三が担当しました。
表参道には素晴らしい建築物が立ち並んでいますが、この写真映えする木組みのファサードは、通行人の多くが見逃しがちのよう。建築家の隈研吾が設計したこの建物は「サニーヒルズ 南青山」。台湾の有名なパイナップルケーキのチェーン店、サニーヒルズの支店が入っています。ここのパイナップルケーキは明らかに台北のものと同じくおいしいですが、少々値も張ります。
最後に紹介するのは、代々木上原にあるモスク「東京ジャーミイ」。敷地内には、イスラム教やトルコ文化を紹介する「トルコ文化センター」も併設されています。モスクは一般公開もされており、イスラム教徒でなくても内部を見学することが可能。イスラム教への改宗を勧める行為は禁じられているので、安心して見学することができます。しかし、礼拝堂でお祈りしている人の前を横切る行為は禁止されているので、見学する際は注意が必要です。また、女性は、肌の露出している洋服は避け、スカーフを持参しなくてはなりません。足を運ぶ際は、忘れないようにしましょう。
その他の詳しい情報は「東京、美しい建築11選」で紹介しています。奇妙で美しい建物から、新たなインスピレーションを得てみてはいかがでしょう。
著者プロフィール:タイムアウト東京 編集部
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