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未来を創るプレゼン――最高の「表現力」と「伝え方」ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

過去、現在、未来を意識し、行動してみてほしい。

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 解像度を上げるためには、集中して物事をみる必要があります。結果的に理解度が高まり、多くの情報を脳内に蓄積することができます。また、「ファクトベース=事実に基づく思考」で話すことができるようになります。そして、多くの情報を蓄積すると、未来への仮説を数多く立てられるようになります。

 先ほどのミスを指摘する話を例にとれば、「単にミスしたことを明らかにする」だけではなく「今後ミスをしないようにする手助けをする」という、すてきな未来創りの話ができるのです。

 ぼんやりとした表現をしがちな人は、物事を「なんとなく知っていて」「深く理解していない」という状態です。

 私は自分が開催するワークショップで、参加者の人たちに記憶だけでトトロの絵を描いてもらいます。大抵の場合、トトロからはかけはなれた謎の生命体が生み出されます。でも、参加者の人たちはトトロの絵を見ればすぐに「これは本物のトトロだ」と分かりますし、にせものの絵を見れば「なんだこれは」と言って笑います。

 いざ描いてみようとすると、自分の絵の出来栄えにがくぜんとして「知っているけれど再現できるほどに姿を理解していなかった」ということを実感できるのです。

 ぜひ、ご自身の日々の生活の解像度を上げてみてください。そうすることで、もっとすてきな未来をきっと創ることができるようになります。

「未来を創るプレゼン」について(伊藤 羊一)

 この本は、澤円さんと私、伊藤羊一による共作です。澤さんも私も、年間300回レベルで人前で話しており、言ってみれば「プレゼンのプロ」であります。その2人が書いた「未来を創るプレゼン」という本なので、「プレゼン」のスキル、テクニック満載! という本に見えることでしょう。

 スキルやテクニックも、お互い少ーしだけ語ってはいますが、この本でもっと大事にしているのは、説得力の源泉である、その人の「生き様」「在り方」についてであります。「生きること」と「語ること」っておんなじだ、ということですね。「人前で語るのが苦手」と思われる方は、読んでみてください。テクニックに頼らずとも、あなたの「プレゼン」は変わります。

著者プロフィール:伊藤羊一

ウェイウェイ 代表取締役。ヤフー コーポレートエバンジェリスト。Yahoo!アカデミア学長。

1990年日本興業銀行入行、企業金融、事業再生支援ほかに従事。2003年プラス株式会社に転じ、流通カンパニーにてロジスティクス再編、グループ事業再編などを担当した後、2011年執行役員マーケティング本部長、2012年より同ヴァイスプレジデントとして事業全般を統括。2015年4月ヤフー株式会社に転じ、次世代リーダー育成を行う。グロービス経営大学院客員教授。武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)の立ち上げ準備中、2021年開設時には学部長就任予定。

著書「1分で話せ」「0秒で動け」「やりたいことなんて、なくていい」「未来を創るプレゼン(共著)」


著者プロフィール:澤 円

圓窓 代表取締役。大手外資系IT企業所属。

立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、外資系大手IT企業に転職。ITコンサルタントやプリセールスエンジニアとしてキャリアを積んだのち、2006年にマネジメントに職掌転換。幅広いテクノロジー領域の啓蒙活動を行うのと並行して、サイバー犯罪対応チームの日本サテライト責任者を兼任。

現在は、数多くのスタートアップの顧問やアドバイザを兼任し、グローバル人材育成に注力している。2019年10月10日より、圓窓 代表取締役就任。企業に属しながら個人でも活動を行う「複業」のロールモデルとなるべく活動中。また、美容業界やファッション業界の第一人者たちとのコラボも、業界を超えて積極的に行っている。テレビ・ラジオ等の出演多数。Voicyパーソナリティ。琉球大学客員教授。

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