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“正直に わかりやすく、安くて、便利に。”DXで生命保険の顧客体験をリデザインする――ライフネット生命 森亮介社長ITmedia エグゼクティブセミナーリポート(2/2 ページ)

現在、多くの企業が、デジタル化やDXにより、顧客とのタッチポイントに工夫を凝らしている。ライフネット生命では、生命保険業界を取り巻く現状や課題をもとに、「顧客体験の革新」に取り組んでいる。

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 「顧客体験の革新を実現している最大の原動力は、当社の人材です。現在、従業員数165人程度ですが、実に半分以上が生命保険業界以外のバックグラウンドを持ったメンバーです。コラボラティブな関わり方、働き方が、新しいサービス提供の大変重要なポイントだと考えており、多様でユニークな人材と組織文化を背景に、これからも成長と挑戦を続けていきます」(森氏)

DXにより生命保険会社らしくない生命保険会社を実現したい

 約10年前に新興市場として登場したライフネット生命、金融業界から転職する前に外部からどのように見えていたのだろうか。森氏は、「当時は保険業界の論理を分からず見ていましたが、提供者のロジックが強い業界で、だからこそ大きくなった市場だと感じていました。その中でライフネット生命は、あるべき理念をきちんと掲げて業界に対してチャレンジする会社だという印象でした」と当時を振り返る。

 チャレンジの一環として、「保険を売るものから買うものに変える」というメッセージを掲げ、これまでのビジネスを180度変えた。物語の主人公をちゃんとお客さまに設定し、お客さまを理解して想像力を働かせ、お客さまに合わせたサービスを作り、近づいていく「顧客体験の革新」というアプローチによる事業の再設計を行っている。

 さらに新会社も設立。新会社について森氏は、次のように話す。「ライフネット生命は生命保険業の免許について認可を受けた会社なので、できること、できないことが決まっています。インターネットサービス企業のような活動をするために、2021年5月にライフネットみらい株式会社を設立し、当社だけではできない活動含め、グループ全体でチャレンジを続けています」

 今後のライフネット生命の変革について森氏は、「日本には42社の生命保険会社があります。42社のうちの1社として特徴を出していくことも大事ですが、生命保険会社らしくない生命保険会社にしたいと考えています。お客さまから、“ライフネット生命はユニークだといわれるような、思い切ったチャレンジを続けていきます」と締めくくった。

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