デジタル時代の思考法と自己成長のセルフチェック:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
デジタル人材が、ビジネスの現場でどのように求められているのだろうか。
デジタル時代における成長のセルフチェック
「デジタル」と聞くと、何か早くできる、多くができるなどデジタルの良さを想像する人が多くいます。また何か一足飛びにできると思う人も多くいるでしょう。どの時代でもコツコツと日々の習慣と行動の点と点が線でつながり、日々の連続(継続)が非連続となり、セレンディピティ(偶然現れる幸運)を起こします。それは偶然の必然とも言えると思っています。
インターネットが普及したこの20年間でインターネットを活用した起業家や優秀なビジネスパーソンと会ってきました。もちろんインターネットを中心とした事業ではない優秀な人にも出会ってきました。そのような皆さんの日々の行動をチェックリストにして、自分でもたまに見て、自己成長を促すようにしています。またメンバーの育成にも役立ちます。
毎日、毎月全てが完璧にできるのは難しいでしょうが、セルフチェック、自己成長をする仕掛けを自分で作るということが重要です。利息の計算方法の1つで複利計算があります。ビジネスパーソンの成長も複利計算ではないでしょうか。
今の自分の能力を100力とした場合に、毎日コツコツ行動し、成長率を0.1%とすると、1年後には144力となり、5年後は619力、10年後には3840力になります。私はこういった習慣を10年くらい続けてきたので、おそらく3800倍くらいになっている計算になります。流石に3800倍になったかは分かりませんが、過去を振り返ると日々の習慣と行動が今の自分だと感じています。私は怠け者なので、継続をするというのは苦手なのですが、ある一定を超えるとフロー状態になるという体験をしているので、継続の先にフロー状態が待っていると思うと今の継続も苦ではなくなります。
明日からでもできることばかりです。私も引き続き複利計算で成長していきたいと思っています。
著者プロフィール:石戸亮
千葉県松戸市出身。上智大学理工学部在学中に千葉県柏市でフリーペーパーを創刊し事業を運営。卒業後、2006年サイバーエージェントへ入社し、デジタルマーケティングの子会社2社の取締役を務める。Google Japan(グーグル合同会社)において企業のデジタルマーケティングを支援した後、イスラエル発のAI企業のデートラマでは日本市場参入を推進。セールスフォース・ドットコムによる買収時には、日本市場における統合をリード。その後パイオニアでは、全社CDO(Chief Digital Officer / 最高デジタル責任者)やカンパニーCMO(Chief Marketing Officer / 最高マーケティング責任者)として非上場後の再成長期に貢献。小林製薬では2021年よりデジタル戦略アドバイザーを務めた後、2023年より執行役員CDOユニット長として全社のDX推進を牽引している。ノバセル、ライフネット生命保険、Uniteなど数社の事業戦略アドバイザーやマーケティング支援も兼任。東京タワー近くの神谷町でマーケター、スタートアップ企業、IT企業などが集まるNATURAL WINE IZAKAYA「トリム 」のオーナー。
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