ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術

部下とのコミュニケーションが下手な上司がやっている勘違い(2/2 ページ)

 上司としては、部下に成長してほしいと思っている。成長のためにはいまの自分自身を越える努力が必要だ。だからいまは大変でも乗り越えてほしい。

 一方で部下は、忙しいばかりで目の前の仕事をこなすのに手いっぱい。成長なんていってられないくらい大変だ。もちろん成長はしたいけど、まずは仕事がもっと効率化できるように上司に調整してほしい。そんなことを思っているかもしれません。

 そこをチューニングしていくと、「2人とも成長に関しては同じ思い」。違うのは「上司は努力で解決してほしいと思っている」「部下は上司に仕事の調整をしてほしいと思っている」というところです。これだけ見える化すれば、解決の糸口は見つかるはずです。

 不満やストレスを抱えたままではもったいない。だから脳内チューニングを行います。

 脳内チューニングは伝わる技術の一例ですが、ほかにも実はついついやってしまう伝え方の勘違いがあります。

 特に大きな勘違いは「伝える」と「伝わる」を同じに考えているケースです。

 以前、ある会社のマネジメント職の人からこんなことを聞かされたことがあります。

 「大切なことを部下に何度も伝えたのに、まったく届かない。どうしたらいいのか分からない」

 よく聞いてみると、このマネジメントの人は、「言う」=「伝わる」と考えていたようです。でも、それは勘違いです。「伝える」は自分ベース、「伝わる」は相手ベースです。ただ伝えるだけでは「伝わらない」。そのためには、技術が必要です。

 例えば、「ファクトとメンタルの法則」という伝わる技術を知らないことで、部下への助言や注意が、「ただ怒られている」としか伝わらないなんてこともあります。例えば、「フリオチの法則」を知らないことで、上司の話を部下がスルーしてしまうこともあります。

 ここでは紹介できなかった伝わる技術は、拙著『バナナの魅力を100文字で伝えてください』(かんき出版)に詳しく書いています。リーダーのスキルの一つとして、「伝わる技術」をぜひ身につけてください。

著者プロフィール:柿内尚文

慶応義塾大学文学部卒業後、読売広告社入社。出版業界に転職し、アスキーなどを経て2002年アスコム入社。2008年より取締役に就任。これまで手掛けた本、ムックの累計部数は1000万部を越える。

自著に『パン屋ではおにぎりを売れ』『バナナの魅力を100文字で伝えてください』(ともに、かんき出版)がある。

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柿内尚文
柿内尚文

編集者。1968年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学文学部卒業。読売広告社を経て出版業界に転職。現在、株式会社アスコム取締役編集局長。長年、雑誌と書籍の編集に携わり、これまで企画した本の累計発行部数は1000万部以上、10万部を越えるベストセラーは50冊以上に及ぶ。特に実用書のジャンルで数々のヒットを飛ばしている。 現在は本の編集だけでなく、企業のクリエイティブコンサルティングや事業構築のサポート、講演やセミナーの講師など多岐にわたり活動中。

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