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台頭する中国のエリート世代、そのとき日本は「世界一蹴の旅」からすべて教わった(2/2 ページ)

急激な経済成長を遂げた中国では、富裕層が増加し、彼らの子どもで英才教育を受けた80后、90后と呼ばれる若者がビジネス社会に進出してきている。それに対して、日本の若年世代は……?

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今こそ日本の底力を発揮するとき

 一方で、やはり日本人の英語レベルは低いと言わざるを得ない。勤めていたコンサルティング会社の東京事務所ですら、満足に使いこなせる人材はそう多くはなかった。さらなる内需拡大も見据えてグローバル化する中国、外需に依存しているため昨今の円高為替傾向で一気に赤字化する企業を多く抱える日本。このままでは、今後差が広がることは明白である。日本こそがもっと海外に目を向けなければならないはずだ。

 ただし、中国にも課題がある。貧富の差だ。中国政府は何とかしてこの格差を縮めようと努力しているが、依然としてハードルは高い。エリートが持っている資本をてこに、安い労働力でフルレバレッジする。このモデルは引き続き中国のお家芸として継続されていくだろう。

 再び日本について考える。第二次世界大戦の敗戦という負の遺産を背負いながらも、GDPを世界第2位まで押し上げた日本人の底力、それは欧米に追いつけ追い越せのモーレツな労働と、クリエイティブなアイデアから生まれた。僕の祖父や父親の世代にはそうしたパワーがあったのだ。「ゆとり世代」が社会に出てくるこれからの日本は、どうやって世界で戦っていくべきなのだろうか。

 かたや、前述した元同僚の子どものような00后のエリートたちが世に出てくる2020年ごろの中国は、どんなに強大な国になっているか想像に難くない。

 今から手を打たないと間に合わない。日本の将来を考えるとき、教育が重要なテーマであるのは間違いない。そんな焦燥感を抱きながら中国を後にした。(著者:ヨモケン/Libero)


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著者プロフィール

アシシ(左)とヨモケン

アシシ:1977年生まれ、北海道出身。大学卒業後、外資系コンサルティングファームに入社。6年勤めた後、ドイツワールドカップ現地観戦を理由に退職。その後、中田英寿の影響を受け旅人デビュー。半年仕事、半年旅人のライフスタイルも2009年で4年目に突入。自遊人布教活動を推し進める血気盛んな31歳。

ヨモケン:1979年生まれ、神奈川県出身。1998年、大学入学直後に日本代表とともに初めてワールドカップ(フランス大会)を体験。2002年、日韓ワールドカップをEnjoyし尽くして、同年、外資系コンサルティングファームに入社。2006年のドイツワールドカップを現地観戦後、同社の中国オフィスへ転籍。人生のマイルストーンをワールドカップイヤーに重ねながら、現在はフリーランスのコンサルタント兼旅人を満喫中。

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