結果の出ない部下をどうするか:ビジネスマンの悩み相談室(2/2 ページ)
結果を出す人にはある要素が共通して見られる。上司は今は成果が出ていなくても、そのような部下がいたら、その個性を見抜いて結果を出す方を教えてあげる必要がある。
センサーを働かせる
わたしは、結果を出す人はセンサーを持っていると考えている。センサーとは直感や「これはいける」という感覚である。直観を信用していいのかというが、直観は何もないところから生まれるわけではない。その人のそれまでの経験や知識から「これはいける」と感じる瞬間である。そのセンサーを身に付ける必要がある。
それでは、どうしたらそれは身に付くのか、訓練しかないが、わたしが思うのは、「常に考える」ということで養われるように思う。プライベートと仕事を分けるべきという意見もあるが、プライベート、生活の中からいろいろなヒントを得られることも多い。常に考えることでそのセンサーは磨かれるのである。
また、自発的に仕事をしてみることもお勧めである。指示を待つのではなく、こうやったらいいのではないかと自分から手を挙げていく。その自発的な行動を通して、先に進んで行くことになる。いつも受け身だと、センサーは働かないし、磨かれない。
答えのないものに挑戦する
また、答えのないものに挑戦することをお勧めしたい。それを通して、人は考えるようになる。答えのないことに挑戦することで学べるのである。
個人的な話になるが、わたしはよくゴルフをするのだが、先日あるコーチから指摘を受けた。「クラブのヘッドが出ていない」
わたしはしっかりとやっていると思っていたのだが、コーチによると、当てる瞬間に力が抜ける、球に当てにいこうとしているらしい。コーチのアドバイスは、「フォロースルー」、つまり振り抜くことが大事だという。
失敗して恥をかきたくないということもあるだろうが、失敗してもいいから思いっきり振ることで、失敗から学ぶことができる。失敗しないことばかり考えて、球を当てようとすると、飛ばないし、スライスする。
センサーを働かせて、失敗を恐れずに行動する。失敗したらまた学ぶ。それらを通して結果を出す部下に成長していくと考えている。
著者プロフィール
細川馨(ほそかわ かおる)
ビジネスコーチ株式会社代表取締役
外資系生命保険入社。支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。2005年に当社を設立し、代表取締役に就任。コーチングを勤務先の保険会社に導入し、独自の営業システムを構築、業績を著しく伸ばす。業績を必ず伸ばす「コンサルティングコーチング」を独自のスタイルとし、現在大企業管理職への研修、企業のコーポレートコーチとして活躍。日経ビジネスアソシエ、日経ベンチャー、東商新聞連載。世界ビジネスコーチ協会資格検定委員会委員、CFP認定者、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師。「ビジネスマンの悩み相談室」は電子書籍でも配信中。「自分は頑張っていると主張する部下に悩む上司」「ぬるい部下に悩む上司」「若い人には横から目線で共感する」(各250円)
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