人を育てられないリーダー、育とうとしない若手(2/2 ページ)
「昔は良かった」では何にもならない
とはいえ「昔は良かった、人が育ったと振り返っても仕方がない。今の環境は昔とは違うことを前提に新しい仕掛けを考えるしかない」と、高橋氏は言う。
まずは「縦型の強いリーダーシップではなく、多様性を受け入れるソフトなリーダーシップを発揮することだ。人材も仕事のスタイルも多様化する中で、上下関係ではないところで、人間関係を築く必要がある」
「日本に多い縦型の強いリーダーシップでは、今の多様性には対応できない。晩年に名を汚したリーダーはこれで失敗することがほとんどだ」
次に、仮説検証という学習サイクルの中でチームの中で、多面的なフィードバックを受けられる環境をつくれることだ。現在のリーダーには、仮説検証の中で学習のレベルを引き上げる役割を担うことが求められている。
若手に試練をつくり、どう与え、どうフォローし、どう学習を確認するか――に力を注ぐ必要がある。学習の場のつくり方はリーダーの工夫次第でさまざまにつくれるものだ。
「ある総合電器メーカーは、若手社員に宴会の幹事をやらせている。それだけならよくあることだが、この会社は、参加者を顧客と定義させ、どのようなニーズがあり、限られた予算の中でいかに行うかの計画を事前に提出させている」と、高橋氏。この会社では、さらに宴会後には参加者にアンケートを行い、検証まで実施しているという。
そして、研修を軽視するのも問題だ。日本はOJTで仕事をしながら覚えることばかりを重視してきたが、「学習と実践を組み合わせで人は伸びる」。日本企業は欧米やアジア諸国と比べても研修を極端に軽視しているのが実際。研修時間の差は2、3倍にも及んでいるという。
「仕事をしながら覚えればいいというのは、育成を全部現場に修練させているにすぎない」
リーダーには日常的なマネジメントの中で、人が成長する環境や習慣をいかに生み出せるか、仕掛けの構築力が求められているようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
富士通、新方式の量子コンピューター試作機を世界初開発 ダイヤモンドで計算精度を向上
-
2
「複雑さにあらがう“設計者たち”」――マネーフォワードに学ぶBizOpsの実践構造
-
3
AI画像認識で検査効率化、技能継承やロボ自律制御にも活用へ 東芝総合研究所の落合誠所長
-
4
なぜコーポレートITはコスト削減率が低いのか――既存産業を再定義することでDXを推進
-
5
セキュリティは「使えてなんぼ」 認証との偶然の出会いから22年 - NTTデータ 星野氏
-
6
ポップなネオンを探す
-
7
戦略を実行する第2ステップ―組織の成功循環モデルを知り、リーダーシップを強化する
-
8
鷹は、自らの爪・羽根・くちばしを折ることで、生まれ変わる
-
9
ゴルフダイジェスト・オンライン 大日健COO
-
10
第53回:なぜ、日本企業では「考えるマネジャー」が育たないのか──AI時代、「言われたことは得意だが、課題抽出や提案は苦手」な組織から脱する方法
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー