間違いだらけのIT経営
「居眠り社長」が連絡会議で聞きたかったこと(1/2 ページ)
ベンダーが悪い、だけでは解決しない
ITが企業経営に不可欠だとされる一方で、トップ・経営陣がIT投資を迷うケースが少なくなく、その原因の1つにベンダーにごまかされたとか、だまされたとかという、痛い目に会わされた経験やうわさ話がある。確かに、いい加減なベンダーや悪質なベンダーの対応によって、あるいはそうでなくても、行き違いによるベンダーとの間の不信感によって、ITを敬遠したくなることはあり得るだろう。
しかし、当たりが悪かったという、たかが一部のベンダーのせいでITを敬遠するのは、いかにも不運だし、実に残念なことだ。痛い目に会わされたベンダーの経験やうわさ話には、毅然とした姿勢で臨み、そもそも痛い目に会わない武装をし、IT嫌いにならないようにしたいものである。
ベンダーが最初からユーザー企業をごまかそうとか、だまそうとかするケースは、まずなかろう。ただ、売らんかなの姿勢でアプローチしてくる、誠意がない、あるいは知識・技術力・コミュニケーション力が不足しているなどのために、結果的にごまかした、だましたということになるケースはあろう。その場合も、組織というよりSE個人の問題に起因する場合が多いかもしれない。もちろん、SE教育が不充分なのはベンダーの責任であるが。
問題のあるベンダー(またはSE)の姿勢の例を挙げると、顧客の知識不足のところへベンダーの都合で提案をしてくる、言われたことしかしない、肝心の業務をなかなか理解する努力をしようとしない、技術不足などによりトラブル対応が不充分、売った後、ナシのつぶて、あるいは中小企業を顧客にした時に大企業向けが忙しくて優秀なSEが払底していたり、パッケージを押し込んでことを済まそうとしたり、収入増になるので、トラブルになったり、平気で時間稼ぎをする、というような現象が見られる。
こんなことでIT導入に挫折したり、ITを敬遠することになったりするのは、ユーザーとして、あるいはトップとしてあまりにも無策で、情けない。何とかしなければならない。
では、ベンダーをどのように有効活用するべきか。一般的に言われることは、「システムインテグレート会社活用のカギは “ウチ” にあり」に代表されるように、ユーザーの考え方、姿勢いかんだとされる。
ベンダーの活用方法として挙げられることは、技術・価格ではなく経営の問題としてとらえよ、ベンダーに丸投げするな、仕様固めは本来ユーザーがやるべきだ、ベンダーを中長期パートナーとしてとらえよ、などなど言われる。しかし、これらはすでに議論しつくされ、関係者ならほとんど認識していると思われる。それをどういう手法で実施するか、という本当に現場で取り組むべきドロドロした方法論こそが求められるのではないか。その方法論がないから、議論だけが先行するのだろう。
その方法論について、ここに示唆に富む面白い例を紹介する。
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