ブランドの達人が語る
【第2回】ロハスはビジネスになり得るか?(1/2 ページ)
CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)、環境、健康、ロハス、エコロジー、社会企業家、ソーシャルマーケティング、etc……、近年のトレンドワードには、企業側から見ても生活者側から見ても1つの共通項がある。
古くはライブドア事件から、今日のサブプライムローンの破たん、都市を中心とした不動産高騰のピークアウトなど、経済的利益のみを追求する社会のあり方が崩れ始め、社会や環境とのかかわりを重視する新しい価値観が台頭してきた。
米国での社会企業家の出現
また超資本主義先進国の米国では、ITベンチャーブームの後、社会問題を事業によって解決するために社会企業家(ソーシャル・アントレプレナー)と呼ばれる、ベンチャー企業を起す人たちが増えてきている。
もともと米国では、利益追求中心のマーケティングに対し、社会とのかかわりを重視したソーシャルマーケティングという概念があったので、社会企業家も近年突然生まれたわけではない。ただし、上記したような社会環境(経済情勢)の変化から、こういった概念を志向する人が増えてきているのは明らかだろう。
CSRとビジネス
企業におけるCSRの定義はさまざまだが、1つに持続可能な社会を実現するための環境問題への取り組みという観点が挙げられる。CSRはそもそも利益追求ではなく、むしろ社会に対しての利益の還元なので、ビジネスとは相反するものであるはずだ。
しかし近年、生活者サイドのニーズとして健康や環境問題が一般化してきている中で、ビジネスとの連動が始まってきていることも確かだ。
分かりやすい事例は、ボルヴィックの「1L for 10L」のコミュニケーションだろう。ボルヴィック1リットルを買うとアフリカに清潔で安全な水が10リットル生まれるという活動だ。
あのCMを見て、同じミネラルウォーターを買うならボルヴィックにしておこうかと考えた方も多いはずだ。そうなるとボルヴィックという商品は他社のミネラルウォーターにはない付加価値が商品につくということになる。
企業側は売り上げが増加し、消費者は購買における心理的欲求を満足させ、社会活動にも役立てる。いまだ数少ない成功事例の1つである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
TDKがCEATEC出展 映像を網膜に直接投影するミラー、スマートグラスに鮮明な映像
-
2
「漏洩連絡が来た…」自分の個人情報が流出したら? 二次被害を防ぐ、対処法と日頃の備え
-
3
国産フィジカルAIで変電所メンテナンス改革 西武鉄道が「ugo mini」の実証実験
-
4
データを「重さ」に変えた直感ゲームがグランプリ e-ZUKAスマートアプリコンテスト2026
-
5
大阪ガス、AI開発基盤の内製で期間を最大6割削減 コード生成の先にある壁とは
-
6
リクルートにおける社内ICT環境をアップデートし続けるための仕組みとは
-
7
なぜ答えが揺れ、堂々と間違えるのか ―― 確率で動く生成AIの正体
-
8
沖電気と日立製作所がATM合弁発足 キャッシュレス普及で利用減、効率化狙う
-
9
なぜコーポレートITはコスト削減率が低いのか――既存産業を再定義することでDXを推進
-
10
社会人として大事なのは「純粋さ」と「ポジティブなモチベーション」――トヨタファイナンス 梅原明氏
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー