「太陽電池は油田だ」――シャープ・町田会長(1/2 ページ)
世界中から有識者が集まり地球環境保全に対する情報通信技術(ICT)のあり方について議論するセミナーイベント「ICT・CIO・環境・ITガバナンス2008」が11月7日に早稲田大学で開かれた。基調講演にはシャープの町田勝彦会長が登壇し、エネルギー削減に向けた自社の取り組みを紹介した。町田氏は「日本人の粘り強さがあれば温暖化問題は解決できる」と力を込めた。
同社が大阪・堺に建設中(2009年に稼働開始予定)の液晶パネル新工場は、地球環境に配慮した工場として知られる。「堺コンビナートの挑戦」という町田氏の言葉通り、17の関連会社が立ち並ぶ敷地内には最先端の環境技術が惜しげもなく活用されているという。
その1つが太陽電池を用いた太陽光発電システムだ。太陽電池とは光エネルギーを直接電力に変換する電力機器のこと。コンビナートの各工場の屋根上などに太陽光発電システムを設置し、コンビナート内で自家消費電力として使用する。太陽光発電は原子力発電や水力発電と同様、発電過程で二酸化炭素(CO2)を排出しないため温暖化防止にもつながる。既に亀山工場で同様の取り組みがなされており、通常の発電と比べて約40%のCO2を削減したという。町田氏は「(堺では)さらにCO2排出量を亀山の半分にする」と意気込む。
結晶型から薄膜型へ
同システムに使われる太陽電池もエコに貢献する。現在の太陽電池マーケットでは多結晶シリコン型の太陽電池が主流だが、シリコンの材料不足が続く中、従来と比べてシリコン使用量が100分の1程度で生産工程が短く、太陽の光を電気に変換する効率も高いという「経済的な」薄膜型が脚光を浴びている。シャープでは既に奈良の葛城工場で薄膜型の量産を行っているが、堺の液晶パネル工場に併設する太陽電池工場でも生産する。堺コンビナートの発電システムで使う太陽電池はオンデマンドで調達できるというわけだ。
そのほか堺コンビナートでは、全工場にLED照明を約10万台導入して消費電力の削減を図ったり、エネルギー管理センターを設置しすべての生産稼働状況をモニタリングすることでエネルギーの無駄を排除したりするなど、積極的に環境問題に取り組む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
JR東、磁気乗車券を2027年春に廃止 小型券はQR付き大型券へ、環境負荷軽減
-
2
富士通、新方式の量子コンピューター試作機を世界初開発 ダイヤモンドで計算精度を向上
-
3
AI画像認識で検査効率化、技能継承やロボ自律制御にも活用へ 東芝総合研究所の落合誠所長
-
4
「AI社員」活用、NECは無人部署 DeNAには17体、南場社長「けなげ」と太鼓判
-
5
「ビール化」するサントリー「金麦」、救世主になれるか 10月6日発売 関西で販売強化
-
6
顧客価値創出へのAIの貢献
-
7
「身代金は支払うべきか」――YKK APが7年越しに気付いた経営とセキュリティの視点のギャップ
-
8
鷹は、自らの爪・羽根・くちばしを折ることで、生まれ変わる
-
9
マイケル・ジャクソンはなぜ白い靴下を履いたのか?
-
10
第53回:なぜ、日本企業では「考えるマネジャー」が育たないのか──AI時代、「言われたことは得意だが、課題抽出や提案は苦手」な組織から脱する方法
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー