【新春特別企画】コミュニティーリーダーが占う、2009年大予測
未曾有の経済不況でどうなる? 内部統制の動向を探る(2/2 ページ)
2009年は中堅以下の企業が中心に
一方で、金融庁や経済企画庁などでは、2008年度の内部統制報告書の提出を受けて、傾向などの情報発信が続くものと思われる。その中で、日本での内部統制スタンダードが作られていくだろう。2008年度は、大企業といわれる規模の会社がスタンダードを作ってきたが、2009年度以降は、中堅以下の企業が中心となるスタンダードが見えてくることになる。
今まで、中堅企業以下の内部統制関連の情報は、あまり市場に出てこなかった。これが、2009年度以降、データや傾向の形で表面化することで、自社との対比が可能になり対策が取りやすくなるのではないか。ただし、現在の経済状況を踏まえると、取るべき対策と取れる対策に差が生じることになるだろう。この差をどうやって埋めていくのかが、2009年度の大きな課題になるはずだ。
J-SOX法のもう一つの主役である監査法人にとっても、大きな変化が生じるだろう。日本初のSOX法の適用に際し、大手の監査法人では他国の先進事例を輸入することで日本に適用させてきた。中堅以下の監査法人では、これらの手法が取りにくく競争に加われなかった、もしくは対抗できなかったのが2008年度ではないだろうか。しかし、2009年度となると大手監査法人の内部統制監査手法の情報が世の中で公開されるようになり、それを引き継ぐ形で新しい競争が生まれるだろう。監査費用を抑えたい企業側にとっても、考えられ得る流れである。
新しい内部統制のスタンダードが生まれる
ただし、財務諸表監査と同一の監査法人が内部統制監査を行うというルールがあるため、監査業務自体の負荷が非常に高く、一人の監査人にかかる負担を軽減したいと考える監査法人側の論理も働き、内部統制コンサルティング業務を監査法人から引き離し、別の監査法人やコンサルティング会社に分離することも考えられる。重要になってくるのは、監査法人とのコミュニケーションだ。監査業務自体が2008年に比べて2009年以降はより透明性が上がり、綿密なプロジェクト体制になって乗り切っていくことになるはず。2008年と異なるのは、そのプロジクトに参画するメンバーの入れ替えが起こり得ると考える。
2008年は、大企業と大手監査法人を中心に「動き」を起こしてきた。2009年は、その流れを中堅企業が引き継ぐ形で、新しいJ-SOX法対応内部統制のスタンダードが作られる。企業、監査法人、コンサルティング会社、SIer、メーカーも含めて新しい切り口となる内部統制ビジネスに、現在の経済不況を絡めて2009年の日本の内部統制の最適化を探り続ける年になりそうだ。
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