中国ビジネス最前線
米日独中が世界の4大広告市場に
▽ヤマハ、ピアノ生産を中国で7割拡大
ヤマハは、中国での販売が好調なピアノの生産を中国で大幅に拡大する。生産子会社の杭州ヤマハ楽器(杭州市)の新設備を10月に稼働させ、昨年度の生産実績を7割弱上回る年間5万台の生産能力を確保するという。日本の生産台数は3万台弱とみられるため、中国が最大のピアノ生産拠点となる。
堅調な現地需要に応え、現在10%のシェアをさらに高めるのが狙いで、新たに2階建て、延べ床面積2万5000平方メートルの建屋を建設する。投資額は建物、設備合わせて16億円となる見通しで、杭州ヤマハは近くにある別の生産子会社から鍵盤などピアノ部品を移管、集約する。
部品からの一貫生産体制を整え、品質向上およびコスト削減につなげ、ピアノ部品を生産していた子会社は管楽器の生産に集中させるという。
▽世界4大広告市場、米・日・独・中に
世界最大のメディア集団の1つであるフランスのピュブリシス・グループが7月6日発表した予測報告によると、2009年の世界の広告収入は前年比で8.5%減少の4560億ドルとなり、来年は前年比で1.6%増加する見込みだという。
市場の復興が遅れている英国に代わり、今年5.4%の成長率を遂げる見込みの中国がドイツと日本に次いで、世界の4大広告市場の仲間入りを果たすことが予想される。
同報告の予測では、インターネット広告が今年は前年比10.1%の成長を遂げる一方、そのほかのメディアは全体的に縮小傾向を示している。2011年にはネット市場の拡大により、ネット広告の広告支出全体に占める割合が増加、2008年の10.5%から15.5%に上昇する見込みである。
また、新聞広告収入はピークを迎えた2007年より22.7%低下する見込みだという。
▽日本の家電メーカー、中国シェアが急落
世界金融危機の影響を受け、日本の家電メーカーの中国シェアが大幅に低下している。
日本家電の中国市場シェア
昨年第4四半期以降、日本の家電メーカーによる中国での勢いは明らかに弱まった。特価販売モデルが大きく減り、市場普及への意欲も弱まっている。その結果、日本の家電メーカーの中国市場シェアは急落し続けている。
エアコン市場を見ると、パナソニック、ダイキン、三菱の日本3大メーカーの売り上げは第4四半期、前年同期比でそれぞれ34.0%・43.4%・27.3%と下落、プラズマテレビ市場での日立の売り上げは、38.1%減となっている。液晶テレビ市場では、ソニー、シャープ、パナソニック、日立、東芝の5大メーカーが、昨年2月は34.2%もの市場シェアを誇っていたが、今年2月には23.2%に下がり、1年間で11ポイントの急落となっている。
日本家電の中国での活路
日立と東芝は今年初頭に中国のフラットテレビ市場から全面的に後退、販路拡大や市場普及などの各コストを抑え、生産量を制御して製品供給を意識的に減らし、一部の販売ルートから撤退している。収益改善のため、ソニーは今年4月から1年間、従業員の賃金引き上げを凍結した。
価格競争に勝てない日本メーカーは、製品のグレードアップやモデルチェンジを進め、付加価値の高いハイエンド市場への投入を拡大している。日本の家電メーカーが中国市場で抱える1番の問題は、国美電器や蘇寧電器など中国の大型家電販売店に頼り過ぎていることだ。日本メーカーの中国市場での活路は、販売ルートを改善していくことにあるはずで、家電販売チェーンへの出荷比率を徐々に下げ、専売店や直販での販売など別の販路への出荷量を上げることが重要だ。
※この記事は内田総研グループ発行のメールマガジン『士業・net』の一部を加筆・修正し、許可を得て転載しています。
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