女流コンサルタント、アジアを歩く
タイ・アパレルメーカーが重視する日本市場、そこに“日本の”優位性がある(3/4 ページ)
“日本っぽい”商品と“日本の”商品
セントラルワールドなどのデパートに行くと、わたしは、必ずと言っていいほど、LMEのお店(ESPADAなど)で足を止めてしまう。LMEの商品は、わたしのような日本人女性にとって、かわいいし、すてきと思えるものが多い。もちろん、高級ブランドの一流デザイナーの服と比べれば見劣りすることは否めないが、普段、日常的に使う洋服として考えると、日本のデパートよりもずっと安価で、デザイン性もいいし、品質も悪くはない。わたしたちから見て、十分満足できる商品が並べられている。
それは、先ほど述べたとおり、日本のファッション事情を把握し、それをデザインや作りに反映しているためである。それらの商品には“日本っぽい”部分が取り入れられており、日本っぽい商品が売れるからである。
では、“日本の”商品はどうか。タイのみならず、周辺アジア諸国では、日本神話とも言うべきものがあり、日本の洋服はかわいい、センスがいい、質がいいとみなされている。これは洋服に限らず、化粧品、家電、自動車など、日本の多くの商品や製品に対して抱くイメージのようで、できることなら、その“日本の”商品を購入したいと考えているようだ。だが、実際に購入できるのは限られた富裕層であり、多くの人々は日本っぽい商品を購入しているというのが実状である。
このように見てみると、日本が持つ影響力の大きさをまざまざと思い知らされる。“日本の”ということ自体にブランド力があり、日本市場の動向に新たな文化や価値を作り出す力がある。これを一つの差別化要素、あるいは優位性として考えることができるのではなかろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
グーグル、AI生成コンテンツの「透かし」検出ツールを一般公開 画像、動画などで識別
-
2
ジャズマンや文化人に愛された「新宿DUG」が閉店、マスターに聞くこれから
-
3
「薬機法申請の添削AI」を現場が作った――ライオンが100人のAI開発者を育てて見えた「民主化」の分岐点
-
4
「ビジネスモデルの軸は収益モデルではない」 東京理科大・伊丹教授
-
5
東京のレストラン7軒がメキシコ政府から「本格的なメキシコ料理」として認定
-
6
現代社会のあり方を問う――「暴走する資本主義」
-
7
色気は、50歳から
-
8
「進まざる者は必ず退く」、現状維持は大きなリスク - みずほFG CISO 寺井氏
-
9
なぜ働く時間が減っても疲れが取れないのか? 睡眠コーチが暴く「疲労回復の常識」の誤りと正しい休養術
-
10
キリンが全社員向け「産後ケア講座」開催 育休取得拡大に対応し、復職まで支援
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー