海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点
企業を飛躍させる学び方(2/3 ページ)
効果的な教育研修の「6つの鉄則」とは?
企業の教育研修プログラムは以下の6つの重要な鉄則に従わなければなりません。
【鉄則1】目的に対して、成果を明確にする
教育研修プログラムはたくさんの人間がかかわり、重要な情報を与え、よい評判を得られるものですが、企業の業績を向上させるような成果を得られなければ意味がありません。教育研修プログラムを計画する時は、企業が求める業績をまずはじめに考え、それからその業績を達成するために必要な従業員教育に取り組む必要があります。次の質問を問いかけ、教育研修プログラムの効果を推測してください。
- どういったビジネスニーズに対応するのか?
- 参加者はどのようなスキルを習得できるか?
- スキル向上は誰が判定するのか?
- どのようにして、効果測定するのか?
本書にある通り、多くの企業はその効果測定に対して分析力が弱いという側面を持っています。特に、社員教育というものはなかなか数値化しづらい部分もありますので、研修実施後の経過など、社員研修が効果を出しているのかどうか分析していく必要があります。なぜなら、その研修プログラム自体を、研修の持つ目標に対して、的確な内容にブラッシュアップし、社内教育システムとして機能させていくためです。
教育研修の投資収益率(ROI)を考える
教育研修プログラムは企業に貢献できなければなりません。つまり教育研修プログラムを行うことで、大幅なコスト削減、あるいは売り上げや利益の増加がかなえられなければなりません。しかし、明確な投資収益率(ROI)の測定基準をすべての研修プログラムのために作る事は不可能です。その代わり、すべてのプログラムに対し「組織の業務に関連性のある明確な結果」の測定基準を作ってください。その際、以下のような過ちを犯しがちです。
- 研修効果を分析せずに実行してしまう
そうすると教育研修プログラムを使って、企業に貢献する事が出来ません。重要なのは、実践と分析、そして検証を行うことです。
- 手段と最終目標を混同してしまう
プログラムのコースの数や教える人数より、企業の業績を上げるという目標を達成することのほうがはるかに重要です。
- 称賛を意図してしまう
教育の目的(例えば全体的な質の向上)は、称賛に値するものかもしれませんが、研修プログラムは成果に焦点を当てていなければなりません。
- リーダーがサポートしていない
真の企業目的を達成するには、経営者も教育に貢献しなければなりません。
- 教育の結果が測定できない
測定できない教育研修は、それ自体に問題があります。内容を含め、全体を見直す必要があります。
企業に利益をもたらすプログラムを作るために分析をし、成果に焦点を当てた直接的な業務への貢献基準が必要です。そのために意識すべきことは2つあります。1つはすべてのプログラムに対し、組織の業務に関連性のある明確な結果の測定基準を作っていくということ、そして2つめは、何よりも経営者自身が教育研修制度について、真剣に考え取り組むことです。
リターンの大きい分野にフォーカスする
最適な教育の狙いを、社内で常に研究してください。各ビジネスユニットの計画など、内部で必要な情報を得てみてください。現場で管理者や従業員に話しかけることが大切です。また、すべての分野を教育する事は不可能なため、見返りが最も大きい分野に狙いを定めてください。教育を行うことで解決したいと思っている問題にプラスの影響を与えられることを確認してください。研修プログラムによって達成しようとしている企業目的を明確にし、成功の測定方法について管理者と合意する事が大切です。
著者は社内の研修プログラムを生成する場合、企業の幅広い分野に対してではなく、成果を上げるための領域にピンポイントで教育を行うことをアドバイスしています。逆にそれ以外の部分は外注にかけるという考え方もあります。あらゆる領域の研修を定額で行っている研修会社などもありますので、そういったサービスを活用するのも手ではないでしょうか。(参考:トーマツイノベーションクラブ)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
東京のレストラン7軒がメキシコ政府から「本格的なメキシコ料理」として認定
-
2
グーグル、AI生成コンテンツの「透かし」検出ツールを一般公開 画像、動画などで識別
-
3
2026年版「世界のストリートフード都市ランキング」発表、1位はホーチミン
-
4
50代で退職したらどうなる? 辞めてはいけない4タイプ
-
5
「薬機法申請の添削AI」を現場が作った――ライオンが100人のAI開発者を育てて見えた「民主化」の分岐点
-
6
「ウサギとカメ」の本当の教訓とは?――童話の教えを疑ってかかってみると、人生の本質が見えてくる
-
7
Agentic AI前提でセキュリティを作り直す - Sansan 鴨志田氏
-
8
「価値の安売り」から脱却する「誰に・何を・いくらで」の価格設計
-
9
これも詐欺? セキュリティ導入時に起きる悲劇をなくせ──「登録セキスペ」で地方・中小企業を救うIPA
-
10
第54回:エグゼクティブこそ今観たいSF4選。『攻殻機動隊』『PLUTO』からみるAI時代の「人間の仕事」
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー