ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
日本が蘇るために必要な「グリーン・オーシャン戦略」という選択(1/3 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
なぜ、いま「グリーン・オーシャン戦略」なのか?
本書では、社会貢献と環境保全や貧困問題の解決など多くのCSR活動を必須とした新しい経営戦略を「グリーン・オーシャン戦略」と呼んでいます。
もちろん、チャン・キムとモボルニュの「ブルー・オーシャン戦略」をヒントにしてのネーミングですが、発想は彼らの提唱した「ブルー・オーシャン戦略」の先にある経営戦略を明快にしたものです。
つまり、「グリーン・オーシャン戦略」とは「地球および自然」と「企業の成長と利益」と「人間の幸せ」のトリレンマをいかに解決するか? そして、「四方よし! 」(売り手、買い手、世間、地球)の経営こそがこれからの経営と説くものです。
「グリーン・オーシャン戦略」の根底に流れているのは「愛」と「奉仕の精神」であり、「恩送り」の気持ちなのです。
「恩送り」とは何でしょうか?
その前に、まず「恩返し」について考えてみましょう。例えば、「鶴の恩返し」は10歳くらいの子どもであれば、誰もが知っています。鶴の恩返しは一般に「恩を受けたら、その恩に報いることをしましょう」という教訓であったり、「何か良いことをすると必ず別の良いことが自分にかえってくるよ」という教訓を交えた話であると教えられています。
しかし実際は、動物を助ける優しさを持ちながらもたった1つの約束(「決してのぞいてはいけない」という約束)さえ守れない愚かさ、どんどん痩せこけていく娘(鶴)に気がつきながらも殿様に献上する着物を織らせ続けてしまった人間の愚かさ、鈍感さなど複雑な心理テーマを扱っているという説もあります。
つまり、地球のため、自然のため、動物のためという優しい気持ちはすべての人間にはあるはずですが、自然の恵みである資源には限りがあるので、感謝して使いながらも、先回りして対策を講じる必要がある、これを学び取ることができます。
もちろん、解釈は人それぞれあると思いますが、「恩返し」とは「恩を受けた相手」へ「返す」ことができるため、活動内容は明確です。例えば、あなたが親兄弟や友人から何か「恩を受け」たら、その友人に「返す」ことが「恩返し」です。
しかし、あなたが受けた恩を直接返すことができないことも多々あります。例えば、美しい緑まぶしい森。エメラルドグリーンの湖。コバルトブルーな海。スカイブルーで雲1つない晴れた空。ハイキングに行ったときに深呼吸して美味しかった森林でのおいしい空気、そこで見つけた湧水。こうした大自然の恵みをわたしたちは恩恵こそ受けることができますが、返すことはできません。
しかし、この美しい大自然の恵みを次の代へ美しいまま、おいしいまま残すことはできます。もちろん、努力が必要でしょうし、知恵と工夫がいる場合も多いでしょう。1人の力では無理でも多くの仲間、多くの企業やNPOなどの団体の力で協力し合えば、できないことはないかもしれないのです。こうしたことを本気で行うことこそが、「グリーン・オーシャン戦略」の神髄なのです。もし、あなたがすでに「親」であれば、このことは容易に理解できるでしょう。
なぜならば、親が子どもを育てる際には、何の見返りも考えていません。無償の愛を子どもにたっぷり注ぎ続けるのですから。まさに、わたしたちが先祖や親たちから受け続けてきた無償の愛を親に「恩返し」の形ではなく、気持ちの上で、「恩返し」する意味で、次の世代へ無償の愛を送ること。それが「恩送り」であり、「グリーン・オーシャン戦略」なのです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
ドコモFG、今秋までに金融AI試験版を開始 投資運用を助言し、若年層取り込み狙う
-
2
第50回:なぜ「優秀なマネジャー」ほど経営に嫌われるのか
-
3
なぜコーポレートITはコスト削減率が低いのか――既存産業を再定義することでDXを推進
-
4
ITmedia エグゼクティブ勉強会スケジュール
-
5
「セキュリティは事業を活かす出汁、責任者はCIMOで目指せ」 - JTB 椎野氏
-
6
味の素社が挑む“dX”とAI駆動開発――“企画・開発・営業ができる人財”が新規事業を加速する
-
7
「CISOは1人の経営者たれ」――ログの先の人を思う、LayerX CISO 星氏
-
8
「人間洗濯機」が高齢者施設に 福祉の現場に万博技術導入 人手不足解消や産業成長に期待
-
9
スキルの向上だけでは成長は望めない――より重要になる「成長マインドセット」とは
-
10
「レッドガス」時代の羅針盤【第三章】従来型グローバルサプライチェーン設計思想からの脱却
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー