社員が自律的に成長し続ける組織の創り方
将来を期待できる vs できない職場 その分かれ目は?(2/2 ページ)
成長期待を得られやすい周りからの支援とは何か
こちらも先ほどと同様に「職場での育成」に関する32の支援の実施状況と「これからこの職場で、自分が満足できるほど成長できると感じている」という回答に関連性があるかどうかを見ると、以下のような結果になる。
1位:成長の魅力を伝える(ストレッチ支援)
2位:失敗/成功経験を伝える(アドバイス支援)
3位:叱咤激励している(ハゲマシ支援)
4位:失敗を恐れさせない(ストレッチ支援)
5位:失敗から学ばせる(ストレッチ支援)
成長の魅力や失敗そして成功体験をしっかりと伝える。失敗を恐れさせないように後押しをすることが、今後の成長期待につながっている。
以前、ある会社の育成担当者向けのプログラムを支援したのだが、その会社では具体的な育成スキルの獲得よりも、自分の部署の魅力や過去の職場でのドラマチックなエピソード、自分自身の仕事に対する想いを洗い出し、整理することを徹底していた。そして、それを職場で若手社員に語るのが育成担当者の一番の役割だと位置づけていた。自律的な人材を育てることを標榜しているその会社では、まずは魅力や仕事に対する想いを伝えることで、若手社員本人の自発性を引き出そうとしている。結果、それが低い離職率と強い組織づくりのベースになっており、改めて語ることの重要性を感じるところである。
一方で、魅力を感じたとしても、メンバーが一歩踏み出せないことはある。変化が激しく、高度化する仕事において、前例があまりない仕事をすることも多くなっている中、分かってはいるが、どこか失敗したくないというブレーキをかける人も多い。そのような時に、「君ならできるよ」「自分が責任を取るから」というような激励をしているかどうか。そして、マネジャー自身も日々失敗を恐れない行動をみせているかどうか。こういった、失敗を恐れさせない後押しが大事なのである。それらの支援がメンバーのチャレンジにつながり、結果的にメンバーの今後への成長期待にもつながるのだ。
自信が持て将来を期待できる職場とそうでない職場の違い
本人にしっかりとフィードバックし、成長の魅力や失敗、成功体験をしっかりと伝えること。そして、失敗を恐れさせないように後押しをすること。これらは「自信が持て将来を期待できる職場」であるために必要なことである。
一方で、それらはマネジャー自身としては、やっているつもりになりがちである。なぜならば、少しは行動をしていることであり、自分のことは甘く見てしまうからだ。しかし、最も大事なことはメンバーに伝わっているかどうかなのである。自信が持て将来を期待できる職場とそうでない職場の違いは、前述のような支援を行い、そしてメンバーにしっかりと伝わっているかどうかなのだ。改めて、自分の職場はどうなのかを振り返って欲しい。
今回は、本人が成長していると実感したり、この職場でもっと成長できると思ったりするためには、どのような支援が必要なのかという点についてまとめた。次回は、メンバーが前向きに行動する職場になるにはどのような支援が必要なのかという観点から考えていきたい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
社員が自律的に成長し続ける組織の創り方
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「大企業は一朝一夕には変わらない」 NTTデータ冨安寛氏がAI時代に重視する原理原則
-
2
初心者向けの料理教室、男性受講生が過半数に 家庭での調理頻度も増加
-
3
子供の夢をYouTuberからホワイトハッカーに! 具現化を進めるCISO - GMO 牧田氏
-
4
なぜ答えが揺れ、堂々と間違えるのか ―― 確率で動く生成AIの正体
-
5
ほんのちょっと心の持ちようを変えるだけで、人生も毎日も変わる
-
6
経営と現場の板挟みになりがちなガバナンス、優先してやるべきことを明確に――リクルート 鴨志田昭輝氏
-
7
コミュニケーションの質が一変! 心理カウンセラーの「聞く技術」とトレーニング法
-
8
イオン、フィジカルAIで物流改革 配送拠点の自動化率5割達成 深刻な人手不足に対応
-
9
「昆虫サイボーグ」で災害現地の行方不明者ゼロに挑む
-
10
「現実にCtrl+Zはない」──フィジカルAI時代に企業が備えるべき新役務「AIスチュワード」とは
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー