ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
仕事を「見える化」すると健全経営に!(1/2 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。
ビジネス書の著者たちによる連載コーナー「ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術」バックナンバーへ。
私が本書を出版しようと思ったきっかけは、飲食店を筆頭にあまりにも多くのサービス業が新規出店をしては、閉店または廃業を繰り返しているからです。潤沢な資本がある大手企業を除けば、そのほとんどのお店は経営者が莫大(ばくだい)な借金を背負って開業しているのではないでしょうか?
東京商工リサーチの調べによると、1年以内の廃業率は34.5%で3年になると70%だそうです。10年後には90%が閉店もしくは廃業とのこと。3年くらいでは本人の借り入れは残っているだろうし、ひどい時には社員の給料は未払い、取引先の売り掛けもそのままでつぶれてしまう……。
私自身も21年前の30歳の時に、国民金融公庫で当時の私にしては大きな額の借り入れをして起業したのが始まりでした。
起業した当時はマーケットが拡大時代でしたので、ある程度のどんぶり勘定経営でも何とかなりましたが、現在のようなマーケット縮小時代には、「見える化経営」をしなければ利益など残すことはできないのです。
マーケット縮小時代は「正しく決定する」よりも、「早く決定する」が求められる行動なのです。マーケット縮小=成熟していることなので、成熟社会ではあらゆることの移り変わりが早いのです。今成功したことが、半年後は成功しないかもしれません。そして、マーケットに「答えは1つ」ではないのです。
お客さまに受け入れられ、スタッフにもプラスになればそれが「正解」なのです。
だからこそ、「早く決定」して、「早く実行」することが重要なのです。とはいえ、早く実行したからといって全てがうまくいくわけではないですし、失敗する決定のほうが多いことでしょう。それでもなお、「早く決定」して「早く実行」するのです。
なぜでしょうか?
中小零細企業のオーナー社長は、多額の資金を注ぎ込んでいます。何があっても会社を存続させなければならないのです。会社も家族も社員も、全ては社長の両肩に乗っかっているのです。社長は常に全体最適の思考と行動が求められるのです。
一方の社員は、もちろん全員ではないですが、全体最適よりも会社の中での自分の地位や、ライバルとの関係を真っ先に考えるのが普通です。ある意味、給料をもらう側は自分の居心地がよいに越したことはありませんので、偏った決定になりやすいのです。「決定」は社長が行い、「実行」は社員の役目なのです。そして失敗した場合の全責任は社長が負うのです。
それが経営者の覚悟というものです。その覚悟を持った上で、「見える化」を実践しなければなりません。多くの見える化がありますが、ここではわが社で取り組んでいる中から3つを取り上げましょう!
1つ目は「モノとレシピの見える化」です。まずは、見えるモノ(在庫・備品)の見える化をしなければ、見えないモノ(評価・利益)の見える化などは無理だからです。わが社では食料品はもちろん、調味料や飲料類、食器に至るまで毎月棚卸しをしています。なぜかというと、ここまで毎月棚卸しをやると不正が少なくなります。不正というのは「不正をした人」よりも「不正をさせる環境」のほうが問題だと考えています。
人に罪を犯させない環境を作ることも経営者の重要な仕事の1つです。厳しいルールと仕組みを作ることも社員への愛情です。多くの不正は、ちょっとしたことから起きる場合が圧倒的に多いのです。小さな不正から始まり、気が付いた時には手の付けられない不正になっていた。そんなことで大事な社員を失うわけにはいきません。
それと同時に重要なのが、適正在庫です。本来であれば資金化しているものが、無駄な在庫になっている。それは資金繰りを圧迫し利益を失わせている。逆に在庫切れは機会損失で売上ロスにもつながる。よって、棚卸しというのはとても重要であるのに多くの社長はそのことをおろそかにしているのです。同時に社員にも適正在庫の重要性を教えなければなりません。大変なのは最初だけです。習慣にさえすればいいのです。
次にレシピを見える化します。レシピの見える化を実行することで、誰が作っても同じレベルの料理を提供することができます。「人に仕事を付けるのではなく、仕事に人を付けなければなりません」。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「50 TOP PIZZA WORLD 2026」に東京のピッツェリア2軒がランクイン
-
2
「価値の安売り」から脱却する「誰に・何を・いくらで」の価格設計
-
3
スーパーホテルがAI経理代行に参入へ 自社ノウハウ外販、目指すは「稼げる経理」
-
4
鉄道高架下に「大人の秘密基地」、都心の残された一等地の活用に各社も本腰
-
5
沖電気と日立製作所がATM合弁発足 キャッシュレス普及で利用減、効率化狙う
-
6
「機械ができることは機械に」── MDM整備でDX推進やAI活用の文化醸成を目指すJR西日本
-
7
第1回:到来した「自律型AI時代」
-
8
東京、隠れ家過ぎる店3選
-
9
DX・AXプロジェクトの成功に必要な条件とは - コスモエネルギーHD ルゾンカ氏
-
10
世界初、走る回転寿司店「SUSHI BUS」が2026年10月にデビュー
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー