優秀な女性はなぜ、さまよってしまうのか?:海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(5/5 ページ)
企業で働く女性が他の仕事を求めてさまよう理由とは? 女性はどのようにして内なる「アーキタイプ」を開発し、目標を思い描き、達成できるのか? 「さまよう女性」が目的を見つける方法とは?
- 以下、5つのプログラムについて
1. 過剰な自信
これは「棒をよこしなさい。それで橋を作ってあげましょう」という比喩表現からも分かります。女性の能力に対する社会の見方が変わったことで、若い女性が「エネルギッシュで、頑固で、自己主張が強く、単刀直入で、大胆で、自信を持った大人」に成長する後押しとなっています。自信を持っていると、仕事をたくさん引き受け過ぎ、仕事中毒になる可能性があります。
2. 新しい課題を継続的に求める気持ち
比喩の橋をすでに作った女性は、もっと何かに取り組み、次のハードルを乗り越える機会を切望します。この願望に突き動かされ、女性は2年から6年経つと今のポジションを離れ、多くの場合、「衝動的な仕事選び」をしてしまいます。
3. 成績に基づいた評価への強い欲求
さまよう女性は、ビジネスの世界で成功した女性としてだけではなく、自分の成果を称賛してほしいと思っています。このような願望が原因で、女性は他の人にきつくしてしまったり、無神経になってしまったりする事があります。
4. 仕事が活力のもとである
熱心な女性は「引退?ありえません。私は、世界が私を必要としていると感じることが大好きだからです」と言うかもしれません。しかし、もし仕事によって自分自身の価値を見出しているのなら、私生活が犠牲になっている可能性があります。カール・ユング2が警告したように、「権力への意思が最重要であれば、そこには愛が欠けている」のです。
5. 経験が最高の教師である
さまよう女性は「わたしを蹴ってみなさい。立ち上がって見せますから。ただし、同じ事は2度と起こりません」と宣言します。彼女たちは、自分の能力が自分たちを独立させ、自立させていると信じています。よって、簡単に助けを求めることができません。
自分の能力に応じた仕事内容や量、スキルアップの機会が与えられないと感じる時、女性は自分を正当に評価してくれる企業を求めてさまようことになります。これは自分の能力やこなす仕事に対して自信があるからこそ起きる現象と考えられ、自分の能力に自信がなければ、さまようことはあり得ないと言えます。
この本の詳細
- マーシャ・レイノルズは、組織心理学者であり、企業教育を提供する企業であるコビジョニング社の代表取締役を務めています。また、国際コーチ連盟マスター認定コーチです。
- ページ数 352ページ
- 出版社および発売日 Berrett-Koehler Publishers; 第1版 (6月、2010)
- 言語 英語
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プロフィール:鬼塚俊宏ストラテジィエレメント社長
経営コンサルタント(ビジネスモデルコンサルタント・セールスコピーライター)。経営コンサルタントとして、上場企業から個人プロフェッショナルまで、420社以上(1400案件以上)の企業経営を支援。特に集客モデルの構築とビジネスモデルプロデュースを得意とする。またセールスコピーライターという肩書も持ち、そのライティングスキルを生かしたマーケティング施策は、多くの企業を「高収益企業」へと変貌させてきた。
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