検索
連載

グローバルな見識を高める5つのTIPSビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(3/3 ページ)

時代に合わせた、グローバルな見識を高める仕事術が不可欠である。人材流動化時代のビジネスパーソン必須のスキルとは。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

(3)趣味の分野で突き抜けて、個性のある日本人になる

 外国人が多くの日本人について、ひそかに思っていることは、boring(退屈な)ということだと思います。これは、語学ができないので、伝わらないということも理由になりえますが、それ以上に、組織に埋没して、仕事ばかりをして、個性がない日本人が多いからだと思われます。

 いかに、仕事上の能力があっても、boringと思われては、海外でのネットワークは広がらず、良い仕事ができません。

 わたしは、何か趣味で突き抜けて、外国人の前で披露するくらいになることを、強くお勧めします。わたしの場合は、落語を毎週プロのはなし家である桂出丸師匠に習っています。そのため、外国人の前で、英語落語を披露することもあります。そこからさらに落語とシェイクスピアとの共通点などの話題になると、「個性のある面白いやつ」と思われて、ネットワークが広がります。

 また、ボランティアなどに没頭するのも個性になるでしょう。わたしは、没頭とまではいきませんが、神戸のNPOで野宿者支援のボランティアもしています。

 意識的に、組織や仕事から離れて、面白いと思われるようになりましょう。

 (4)日本の新聞・雑誌は国際面の小さい記事を重視する

 新聞・雑誌はどうしても国内記事を優先しがちです。国内の事件やスキャンダルを必要以上に大きく報道するのです。そのため、グローバルな観点からは重要な記事が、国際面のベタ記事になってしまうことが多々あるのです。

 たとえば、1月末からのエジプトで反政府運動の契機となった反政府運動によるチュニジアでのベンアリ大統領辞任は、多くの日本の新聞での扱いは、ベタ記事とまではいかないまでも、小さいものでした。意外と小さい記事に重要な情報が含まれていることはよくあるのです。

 また、日本の新聞は、国際ニュースといっても、米国、中国、韓国など一部を除いて大変に小さい扱いのことが多くあります。これでは、グローバルな視点は身に付きません。

 小さい記事から世界の潮流を探す訓練をするべきでしょう。

 (5)何か一つでも英語媒体に継続的に触れる

 日本語媒体では、どうしても視野が狭くなるので、何か1つでも、定期的に英語媒体に触れることを、強くお勧めします。

 わたしのお勧めは、International Herald TribuneとEconomistです。前者は、New York Timesをベースにした政治を含む国際情勢全般を扱う米国メディア母体のクオリティー新聞。後者は、経済に強い英国発のクオリティ週刊雑誌です。ちなみに、日本の外務省で一番読まれているのは、私が勤務していた頃は、International Herald Tribuneでした。

 今後は、キンドルなどで、電子書籍として定期購読することも良いでしょう。

 毎週決まって検索する英語のサイトなど決めておくのもお勧めです。

著者プロフィール:山中 俊之

グローバル人材トレーナー・アドバイザー

1968年3月兵庫県生まれ。外交官として、海外駐在、国連総会、首相通訳を経験。その後人材コンサルタントに転じ、2000人のインタビュー、累計3万人の研修を経験。2010年4月に独立して、株式会社グローバルダイナミクスを設立し、代表取締役社長就任。関西学院大学経営戦略研究科教授を兼任。東京大学法学部卒、ケンブリッジ大学開発学修士。大阪大学国際公共政策博士。ビジネスブレークスルー大学院大学MBA。趣味は落語、スキューバダイビング、映画。


前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る