仕事に持ち込んではいけない行動パターン:海外ベストセラーに学ぶ、もう1つのビジネス視点(3/3 ページ)
従業員は労働時間の4分の1、あるいは一日に2時間を同僚との些細な争いに費やしているという。社内のいざこざを少なくして、仕事の効率を上げるには、パターン別にコミュニケーションを取る必要がある。
13種類の破壊的パターンとは
ほとんどの人が、次に記す13種類の最も一般的で有害な行動パターンを1つ以上持っていると考えられます。それらのパターンのうちどの傾向を自分が持っているのか認識することは、自分自身と自分の職場に変化をもたらすための必要条件です。
変化をもたらすための条件〜有害パターンを認識する
1、やり手
このタイプの人は成功だけが重要で、何にも自分の道を邪魔させません。彼らは自分達を過大評価し、同僚のことはほとんど気にしません。誰も信用せず、優位な立場に立つために相手を威嚇するため、非友好的な職場環境を生み出します。
2、反抗者
このタイプの人は善のある戦いを好みます。権力を激しく非難し、方針や規制を我慢することがほとんどできません。彼らは変化を求めているかのように行動しますが、自分達が取り組む問題や目的を理解していません。また、同僚を争いに巻き込むことを楽しみますが、一般的に、長い期間に渡ってキャリアの見通しは悪くなります。
3、ぐずぐずした人
このタイプの人は、良かれと思って物事を始めますが、約束を果たすことができません。また、心から喜んで業務を引き受けますが、常に締め切りを守れず、その上自分には責任がないかのように振舞います。そして、心配性で、自分が正しい決断を下したのかどうか不安に思っています。
4、道化師
ユーモアのセンスがあることは悪いことではありませんが、職場の道化師はやり過ぎてしまいます。しょっちゅう下品で相手を不快にさせるジョークを言ったり、軽口を叩いて自分の弱さを守ったりしようとします。また、緊迫した状況を和らげようとしますが、多くの場合その行為によってコミュニケーションは断絶してしまいます。
5、いじめっ子
学校のいじめっ子と同じように、職場のいじめっ子も威嚇や嫌がらせをすることで相手を支配しようとします。彼らはひどい言葉や態度で相手の自尊心を傷つけます。さらに、上司を悩ませることで対立する状態が生まれ、それによって個人が傷つき、チームワークという概念が壊されてしまいます。
6、被害者
被害者は心配性で怖がりです。常に不満を口にし、自分の能力を疑問視される恐れのある状況を避ける傾向にあります。ネガティブな考えに浸り、変われるチャンスに気が付けず、上司の厳しい目を恐れています。
7、救助隊
このタイプの人は、自分の欠点を分析されないように、他の人を助けます。ヒーローを演じて称賛を得ることに生きがいを感じています。あらゆる問題の要因に自ら近づいて行きますが、誰からも助けを必要とされなくなると、非友好的になります。
8、ドラマのヒロイン/ヒーロー
このタイプの人は、何よりも危機的状況が生まれると元気になります。彼らは感情の大きな揺れに酔いしれ、彼らの芝居じみた仕草は周りの人を楽しませてくれます。一般的に頭がよく機知に富んでいます。しかし多くの場合、注目されたいという願望が、彼らの能力を殺してしまいます。
9、受難者
何かやらなければならないことがあれば、受難者が役に立ってくれます。受難者は職場で頼りになる存在になろうと努力し、皆の問題を聞き、解決策を見つけてくれます。感謝されなくても構わないという態度を取りますが、給与が低かったり正しく評価されなかったりすると必ず異議を申し立てます。
10、八方美人
八方美人にとって、衝突や論争は最大の敵です。彼らは必死に周りに溶け込みたいと思っており、認められないことを非常に恐れています。また、何をするべきか具体的に指示を出す管理の細かい上司の下で働くことに心地よさを覚えます。さらに、強い態度を取ったり、自分の意見を主張したりすることはほとんどありません。
11、回避主義者
物事が厳しくなると、このタイプの人は回避します。例え自分に責任があっても、問題に取り組むことをしません。彼らは一般的に控えめな性格をしていますが、不満がある時は受動攻撃的な態度を取ります。
12、否定論者
このタイプの人は問題などないファンタジーの世界に暮らしています。つらい反省をしなければならなくなるため、事実を無視します。また、物事が外側から見てどう見えるかを一番心配しています。
13、引き裂く人
このタイプの人は職場で特に害があります。なぜなら、彼らは目立たないように行動し、漁夫の利を得ることを楽しんでいるからです。彼らは不安感と無力感に動かされ、他人に秘密を打ち明けます。そして、気付かない内に、秘密を打ち明けた相手とその仲間を競わせようとします。
自分の身の回りの人が、ここにある13のパターンのどれに当たるのか分析することによって、自分がトラブルに巻き込まれた時、どのようにその解決をしたらよいかということが理解できるのではないでしょうか?
しかしながら、ここまで細分化されるほど、人間関係とは複雑ということなのでしょう。
著者紹介
シルビア・ラフェアは、元家族療法士です。紛争解決、リーダーシップ問題を扱うコンサルティング会社であるクリエイティブ・エナジー・オプション・インク社の代表取締役です。
プロフィール:鬼塚俊宏ストラテジィエレメント社長
経営コンサルタント(ビジネスモデルコンサルタント・セールスコピーライター)。経営コンサルタントとして、上場企業から個人プロフェッショナルまで、420社以上(1400案件以上)の企業経営を支援。特に集客モデルの構築とビジネスモデルプロデュースを得意とする。またセールスコピーライターという肩書も持ち、そのライティングスキルを生かしたマーケティング施策は、多くの企業を「高収益企業」へと変貌させてきた。
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