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真摯さとまじめさがすべての土台ビジネスマンの悩み相談室(2/2 ページ)

ビジネスパーソンとしてダメな人はまじめではない人、真摯さのない人である。ではそのような人を改善することはできるのだろうか?

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 5、不正をする:オリンパスや大王製紙の問題にもつながるが、何かまずいことが起きたときに、それを率直に認めて謝罪するのではなく、隠そうとする。そして結果として、不正を起こす事態に発展する。

 6、公私混同:「まじめさ、真摯さのない行動」の最終形と言えるかもしれないが、仕事と自分の生活を区別できなくなり、生活での問題を仕事に持ち込み、仕事での問題を自分の生活に持ち込む。結果としてどちらもハッピーでない状況に陥ったりする。

まじめさ、真摯さのない人の改善法

 それでは、まじめさ、真摯さのない人をどのように改善すればいいだろうか。

正直いうと、そういう人を改善するのはとても難しい。ビジネスにふさわしくない行動を抱えているので、根本から仕事への姿勢を変える必要があるからである。

 教えるのは、行動規範、ビジネスパーソンとしてどんな行動を取るべきか、ということである。できるだけ具体的な話をして、考えさせるのがいいだろう。

例えば約束を守らないと、どんな問題が生じるかを話す。

 ・「君が約束をしたことをやらないことで、納期が遅れ、お客さまに迷惑をかける」

 ・「逃げていて、やりたくないことを後回しにすると、いつまでも成長できない」

 ・「人のせいばかりにしていると、誰も君のことを信じなくなるよ」

 ・「文句を言っているけれど、文句ばかりを言っていて何かいいことはあるか?

 最後に上げた、「不正を犯す」「公私混同」に関しては、これを犯してしまった時点ですでに終わりである。ビジネスに大きな影響が出るため、これを発生させないために、事前の策を練ることが必要になる。

 いずれにせよ、自分の中でこれがいけなというのを実感させることである。お客さまに迷惑をかけたことでどんな状況になったか、語るのも有効である。

「君が発注をしなったから、お客さまへの納期が遅れ、お客さまが商品の発売時期を遅らせる事態になった。君の行動で問題がこれほど大きくなったのだよ」

 実際にその場を目の当たりにすると、まずかったということを認識するようになるかもしれない。

 ただ、何度も話しているが、まじめさ、真摯さを改善するのはなかなかむずかしい。日頃からその大切さについて語り、口が酸っぱくなるくらいに話す。そうすることで、その重要性を肌で感じ、実践するようになる。長い道のりであるが、取り組む必要がある。

 真摯さ、まじめさが、ビジネスパーソンとしてのすべての土台である。


著者プロフィール

細川馨(ほそかわ かおる)

ビジネスコーチ株式会社代表取締役

外資系生命保険入社。支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。2005年に当社を設立し、代表取締役に就任。コーチングを勤務先の保険会社に導入し、独自の営業システムを構築、業績を著しく伸ばす。業績を必ず伸ばす「コンサルティングコーチング」を独自のスタイルとし、現在大企業管理職への研修、企業のコーポレートコーチとして活躍。日経ビジネスアソシエ、日経ベンチャー、東商新聞連載。世界ビジネスコーチ協会資格検定委員会委員、CFP認定者、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師。「ビジネスマンの悩み相談室」は電子書籍でも配信中。「自分は頑張っていると主張する部下に悩む上司」「ぬるい部下に悩む上司」「若い人には横から目線で共感する」(各250円)



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