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真のプロフェッショナルとはビジネスマンの悩み相談室(2/2 ページ)

「部下のモチベーションが低い」という声を聞くが、それではあなた自身のモチベーションはどうだろう。高いといえるだろうか。

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人を楽しませる達人

 少し余談になるが、アメリカでエグゼクティブコーチの第一人者で、フォードのアラン・ムラーリ社長をはじめ、多くのエグゼクティブのコーチングを行ってきたマーシャル・ゴールドスミス氏と懇意にしている。

 先日彼が住むサンディエゴに招待してくれ、自宅を訪れる機会があった。前日にニューヨークから戻り、翌日はムンバイそしてヘルシンキに行く予定という多忙なスケジュールの中で素晴らしい歓待をしてくれた。彼の姿を見て、人を喜ばせる天才であると感じた。

 空港に着くと、まずは大きなリムジンでのお迎え。その後、有名なテニスクラブに立ち寄って食事をした際、ある有名企業の会長を連れてきてくれた。コロラドホテルというサンディエゴで有名なホテルを案内してくれ、奥さまも自宅で素晴らしい食事を用意し、もてなしてくれた。帰国の際には7種類ものプレゼントを用意し、手渡してくれた。そして、いつも元気である。ある公園に立ち寄った際、音楽に合わせて若い人たちが踊っていると、突然自分も踊りだし「細川、一緒に踊ろう」という。彼を見て感じたのは以下のこと。

(1)自分自身が人生を楽しんでいる。

(2)常に明るい

(3)人に関心を持つ

 このような態度なので、一緒にいて楽しくなるし明るくなる。わたしは決して英語が得意なほうでないが、わたしのことを「Great Friend」と呼んでくれる。まさにプロフェッショナルである。

 こんな上司だったら、毎日楽しく、モチベーションが上がるし、頑張ろうという気になる。部下のモチベーションが低いと感じるのであれば、まずは自身が手本となり、楽しく、明るく、元気に振る舞ってほしい。それを実践することで、その効果は周りにも波及し、皆が元気になっていく。そして議論しながら決めたことはすぐに実践する。行動しながら修正していけばいいのである。

 モチベーションを上げるために、例えばまずは自身が明日朝一番に「おはよう」と声を掛けてみよう。それだけでも大きな変化が起きるはずである。


著者プロフィール

細川馨(ほそかわ かおる)

ビジネスコーチ株式会社代表取締役

外資系生命保険入社。支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。2005年に当社を設立し、代表取締役に就任。コーチングを勤務先の保険会社に導入し、独自の営業システムを構築、業績を著しく伸ばす。業績を必ず伸ばす「コンサルティングコーチング」を独自のスタイルとし、現在大企業管理職への研修、企業のコーポレートコーチとして活躍。日経ビジネスアソシエ、日経ベンチャー、東商新聞連載。世界ビジネスコーチ協会資格検定委員会委員、CFP認定者、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師。「ビジネスマンの悩み相談室」は電子書籍でも配信中。「自分は頑張っていると主張する部下に悩む上司」「ぬるい部下に悩む上司」「若い人には横から目線で共感する」(各250円)



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