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「マネジャーは“戦略力”で勝負!」こうすれば立案・実践できるビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

組織の階層で上になるほど競争も激化してくる。優秀な人材だからこそマネジャーとして選抜れているわけで、そんな同僚たちに何をもって差を付け、自らの競争優位を確立するのか。考えてみる価値がある。

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欧米渡来の戦略セオリーは役に立たない

 また同書ではマイケル・ポーター氏から楠木建氏まで、内外の著名な戦略セオリーを「本当に役に立つ・立たない」という視点から評価して、その理由を述べています。とりあげた主要なセオリーには次のようなものがあります。それぞれの大骨の紹介と入門的な解説も加えました。

 これらのセオリーは、経営戦略を語るときよく引き合いに出される代表的なものですが、オリジナルの文献を読んでいる経営者やマネジャーは、実はごく少数です。わたしの本で概要を仕入れておくと、上司や同僚マネジャーに知ったかぶりをされて悔しい思いをすることは無くなり、むしろ一目置かれるようになるはずです。

  • 役に立つ
  • 経営資源論(J.バーニー)
  • ビジネス・モデル、ストーリー(楠木建)
  • ランチェスター戦略(田岡信夫)

  • 役に立たない

エクセレント・カンパニー(T.ピータース他)

コア・コンピタンス(ゲイリー・ハメル他)

ビジョナリー・カンパニー(J.コリンズ他)

ゲーム・セオリー

ブルー・オーシャン(W.C.キム他)

フレームワーク各種


  • 限定的

競争戦略(マイケル・ポーター)

破壊的技術(K.クリステンセン)

選択と集中(J.ウェルチ)


戦略立案道場、経営者ブートキャンプ

 「実際に使える経営戦略を」という要請で、多くの会社で指導してきました。公開型のプログラムというと、「経営者ブートキャンプ」(部門長以上)を主宰、指導しています。初回に戦略立案技法を解説し、2回目から6回目までに上記の各ステップを準備して貰います。各ステップ毎で指導があり、最終回で発表してもらいます。

 各参加者は、作成した3年戦略計画を自社に持って帰り、実際に直ちに展開しています。その新戦略により上場に成功したエニグモの須田将啓社長など、大躍進を遂げた例が輩出しました。企業や部門の業績を大きく伸ばしたり急激に改善するには「戦略力」が最大の武器となることがよく証明されたと思います。

 経営者ブートキャンプでは著名経営者が特別講師を務めます。この1年間では次の方々でした。いずれも著名な経営者の方々で、わたしを含めて皆さんの著書の数を足すと50冊以上になります。

新将命(あたらしまさみ)氏:伝説の外資カリスマ経営者

村上憲郎氏:元グーグル社長

池本克之氏:ドクター・シー・ラボなど2社を上場させた

出口治明氏:ライフネット生命保険創業社長

井上和幸氏:日本一の社長ヘッドハンター

高野登氏:元リッツカールトン日本支社長

青野史寛氏:ソフトバンク社長室長、孫正義の懐刀No.2


 「経営者が教え、経営者が集まる、経営者の梁山泊」を標榜している経営者ブートキャンプは、まさに実践的な「戦略立案道場」と言われています。

 経営幹部として自立していく――そのためには、とにかく「セオリー」だけでは駄目です! 実際に戦略を立てることのできる「戦略力」を身につけ、強力に実践していって下さい。

著者プロフィール:山田 修

1949年生まれ。(有)MBA経営代表取締役。外資4社、日本企業2社で社長を歴任、「企業再生経営者」と評された。

学習院修士(国文科)。米国サンダーバード国際経営大学院MBA、元准教授及び元日本同窓会長。法政大学博士後期課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。

経営者に戦略立案を指導する「経営者ブートキャンプ」を主宰。講演や、企業コンサルティング・幹部研修などで人気。『「雇われ社長」のプロの仕事術』(ぱる出版)、『6社を再生させたプロ経営者が教える〈超実践的〉経営戦略メソッド』(日本実業出版社)、『実践!企業再生52週間プログラム』(ダイヤモンド社)他著書多数。


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