ビジネスマンが睡眠を向上させ能力を進化させるために知っておくべき、7つの睡眠戦略:ITmedia エグゼクティブ勉強会リポート(2/2 ページ)
ダメージを回復し、さらに進化させるために重要な睡眠。ただ眠るのではなく、はっきりとした睡眠戦略を実践することで、最高のパフォーマンスを実現することができるという。大谷翔平選手やマーク・ザッカーバーグ、ラリー・ペイジなどの成功者が実践している睡眠戦略とは、どのようなものなのだろうか……?
戦略7:「チームのみんなが倒れずに好パフォーマンスを出してほしい」みんなで眠って、いいチーム ラリー・ペイジの「チーム睡眠戦略」
- 名経営者たちが成果をだした
- リーダー自らアイマスクをして15分間の仮眠をしよう!
- 睡眠だけでなく、繁忙期や飲み会のコントロールも一緒に改革
7つの睡眠戦略の中で、あなたが気になるのはどの戦略だろうか。今回の講演で角谷氏は、多くのビジネスマンが気になるであろう「短眠戦略」「フレックス睡眠戦略」「チーム睡眠戦略」の3つの戦略をピックアップし、それらを成功させる方法を説明してくれた。
Facebookのマーク・ザッカーバーグが実践した「短眠戦略」
短眠のメリットは、「活動できる時間が増える」ということだ。しかし、睡眠時間を短くするこの短眠戦略にはリスクがある。短時間の中で、必ず深いノンレム睡眠を取れるようにしなければならない。そのためには、寝室を「スーパー回復ルーム」にして、深いノンレム睡眠に入りやすくしなければならない。
寝室をスーパー回復ルームにする3つのコツ
- 静かさにこだわる
- 暗さにこだわる
- マットレスの広さにこだわる
ノイズキャンセリングイヤホンや静音家電などで寝室を静かな状態に保つ。遮光カーテンで外からの光をシャットアウトし、さらにLEDのランプをテープで隠すなどして寝室を暗くする。さらに、きちんと寝返りが打てるように、1人分のマットレスのサイズをセミダブル以上にするといった対策を行うことが重要となる。
短眠を成功させるには、寝る時間を遅くするのではなく、起床時間を早くしていくことがポイントになる。数日ごとに30分ずつ短縮して体を慣らしていくことで、4時間半から5時間くらいの短眠で生活できるようになる。
また、短眠をしている間は、毎日必ず最低1回はパワーナップをして、5分でも10分でも短い仮眠を取ることが重要になる。長時間起きているのを1回分断することが大事なので、長時間起きている状態を分断するようにしよう。アイマスクや耳栓をすることで、周囲の情報をシャットダウンして目を閉じるのがいい。
海外出張が多いなど、生活時間が不規則な人に有用な「フレックス睡眠戦略」
フレックス睡眠には、「朝活が成功する」「海外旅行や出張でも絶好調」「トラブルや繁忙期の直後にすぐリセットできる」といったメリットがある。体内時計の切り替えがスムーズにできるようになるのだ。このフレックス睡眠には、3つのコツがある。
フレックス睡眠を成功させる3つのコツ
- 朝にセロトニンを出す
- 目覚めから体温を上げていく
- 夜の食事を減らす
朝起きたら光を浴びることで、セロトニンというホルモンが出る。このセロトニンは、夜にメラトニンという睡眠のリズムを調節するホルモンに変化するため、起床時にセロトニンを出すことで体内時計がズレていく。
また、起床時に白湯を飲んだりシャワーを浴びたりして体温を上げることで、コルチゾールが出て血糖値や血圧が上昇していく。こうやってセロトニンやコルチゾールの分泌を意識して上げていくことで、体内時計を調整することができる。
あのGoogleがリスクを最小限にするために取り入れる「チーム睡眠戦略」
チームは睡眠でパフォーマンスを上げることができる。チームが快眠になるために重要なのは、まず「リーダーが寝る」ことだ。リーダーがきちんと睡眠をとっていることが重要な理由には、以下の3つがある。
リーダーが睡眠を改善すべき 3つの理由
- リーダーの睡眠がメンバーに最も影響する
- リーダーの睡眠がチームの士気に最も影響する
- リーダーの判断ミスや事故を減らす
部下のウェル・ビーイングのためには、直属の上司の影響力がもっとも重要となる。直属の上司の健康が部下の健康にも影響するため、上司がきちんと睡眠をとり、健康を保つことが重要なのだ。リーダーの睡眠が不調な場合、チームのエンゲージメントやパフォーマンスが明確に下がる傾向があるのだ。
ストレスが多く変化が激しいため、ダメージを受けがちな現代人にとって重要な回復スキル。ダメージを受けても回復し、さらに能力アップし進化するために、睡眠を武器として、その時々の人生のフェーズにあった睡眠戦略を取り入れてほ
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