ヘッドハンターの視点
焦る気持ちと覚悟の笑顔(1/2 ページ)
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職務経歴に空白期間があることはプラスに捉えられることはあまりありませんが、すべてのケースでマイナスとされるわけではありません。今回はヘッドハンターの専門とは外れますが、早期退職パッケージのお話です。
ヘッドハンターとして担当していたIT業界は採用に関して景気に敏感なだけでなく、とても決断の速い業界でした。景気が悪くなってきたかなと思うと、他の業界に先駆けてあっという間に採用は全面的に凍結され、景気が戻ってくると、すぐに積極採用が始まりました。IT業界は“物”も売りますが、“サービス”が売上の半分以上を占める労働集約型の業界で、バブルの時は常に人材不足で大量採用を実施し、市場が冷え込むと多くの企業が早期退職パッケージを出して退職希望者を募りました。
パッケージをとる(=退職する)ということは、退職金の上乗せとすぐに失業保険が支給されるというメリットはありますが、次の雇用先の保証はありません。逆にパッケージをとらない(=現職に残る)という選択をした場合、雇用は確保されますが、リストラ後も全体の仕事量はさほど変わらないことも多く、それまで5人で回していた仕事を2人でやらなければならない事態も起こり得ます。その状況に疲れ果て、しばらく勤務したものの「もういやだ」と言って退職することを決めてもパッケージはでません。
転職市場をよく知っているからという理由で、「パッケージをとった方がいいですか?」との相談を受けました。企業から提示されるパッケージの内容も大きな判断材料ですが、そこに関しては何もできないので、「大変だと思いますが、あなたと家族は半年間転職先が決まらない状況でも、笑顔でいる覚悟ができますか?」と質問していました。(期間は市場の冷え込み度合いなどで変わりますが、これまでのケースでは半年が一つの目安でした。)この答えがノーの人には残ることを薦めました。また、実際にはパッケージをとるか否かを選択できる人と、パッケージをとらざるを得ない人がいます。後者の場合は「今の市場状況ではほとんどの人が半年間は転職先が決まりません。その心積もりでいてくださいね。」と伝えました。
是非採用したいと思う人、スキルのある優秀な人でも、市場が冷え込んでいるときには採用枠がとれないために、不採用になってしまうことも多々あります。それは本人のせいではありませんが、焦る気持ちが判断を鈍らせ、応募しても書類が通らない、面接を受けても落ちてしまうということが続くと、ネガティブな気持ちが顔や態度に出てしまい、本来のその人の良さまでも覆い隠してしまいます。
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