グローバルへの道 SONY成長の軌跡
【最終回】ソニーのグローバリゼーションの行き着くところ(1/2 ページ)
井深さんが発案し、盛田さんが土台を作り、大賀さんが完成したソニーのグローバリゼーションは、信長、秀吉、家康が成し遂げた天下統一に似ています。そこに明治維新を持ち込んだのは出井伸之さんです。第二創業ということで、それこそ21世紀の世界競争に勝てる会社を作ろうとしたわけです。
出井さんの構想は部分的に成功しました。現在の日本の大手電気会社で、ソニーほど世界競争に勝てる体制を持っている会社はないでしょう。体制はよいですが、実行面はどうでしょうか。出井さんの構想は、ソニーが発展していくためには日本が足を引っ張ってはいけない、ということに尽きます。
日本で、いままでのようにモノを作っていたのでは、必ず没落する。日本の大型電子産業は恐竜であり、隕石はすでに落ちたのだという、もう10年以上も前になる出井さんのこの予言ほど、今日の日本の電子産業の実態を表しているものはないでしょう。
恐竜は鳥に進化しなければ、生き残れない。鳥は恐竜より、体は小さいでしょうが、はるかに行動力があり、種類も数も多く、見た目も鳴き声も美しい。早く鳥になれば勝てる。
実際、アメリカの電子業界で生まれてきたのは、アップルであり、グーグルであり、フェイスブックのような空を飛ぶ鳥たちなのです。
ソニーは一日も早く、大型のテレビや、オーデイオ、デジカメなどはやめてしまうべきだったでしょう。もちろんそのプロセスの中で、徹底してファブレスにしながら改革を進めたらソフトランディングができたはずです。そうしながら、空を飛びまわるビジネスを生み出していけばよかったわけです。
知られているように、ソニーの強力な映画、音楽のビジネスは、すでに空を飛んでいるのです。エレクトロニクスの世界でも、地を這うものは大陸の新興国にまかせて、空を飛ぶビジネスに集中すべきでした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
グローバルへの道 SONY成長の軌跡
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
富士フイルムビジネスイノベーション 初のAI採用、新世代複合機を発売へ 「情報プラットフォーム」に
-
2
なぜ答えが揺れ、堂々と間違えるのか ―― 確率で動く生成AIの正体
-
3
Suicaアプリにコード決済「teppay」、10月20日から 上限30万、送金も可
-
4
「50 TOP PIZZA WORLD 2026」に東京のピッツェリア2軒がランクイン
-
5
キリンが全社員向け「産後ケア講座」開催 育休取得拡大に対応し、復職まで支援
-
6
「仕方ないインシデント」まで全力を尽くせるか - さくらインターネット 江草氏
-
7
沖電気と日立製作所がATM合弁発足 キャッシュレス普及で利用減、効率化狙う
-
8
Agentic AI時代、企業はいかにリスクをコントロールすべきか――メルカリのAIガバナンスとガードレール実装
-
9
「価値の安売り」から脱却する「誰に・何を・いくらで」の価格設計
-
10
ハイブリッド戦争は日本にとっても他人ごとではない――慶應義塾大学 廣瀬陽子教授
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー