ブランドコンサルティング会社のインターブランドジャパンは2月18日、日本発のブランドが持つ価値を金額に換算して格付けする評価ランキングの2009年度版を発表した。首位はトヨタ自動車の「トヨタ」、2位は本田技研工業(ホンダ)の「ホンダ」、3位はソニーの「ソニー」だった。トヨタのブランド価値総額は315億7000万ドルで、2位のホンダ(176億7300万ドル)に大きく差をつけた(詳細は下図を参照)。
インターブランドでは同様のランキングを1999年から全世界のブランドを対象に実施。財務情報や株価などで算出する企業価値から投下資本を引いた無形価値に基づき評価する。日本のブランドに特化したランキングは今回が初めて。ブランドの選定は、日本企業によって生み出されたコーポレートブランドであること、アナリストレポートが入手可能な上場企業であること、海外売上高比率が30%以上であることなどが基準となる。例えば、米国が発祥である「セブンイレブン」などは評価対象に含まれない。
今回のランキングを受けて、同社でエグゼクティブコンサルタントを務める田中英富氏は「(食品や医薬品など)同じ業界で比較したとき、日本と海外ではブランドの価値に20〜30倍の開きがあるのが現状。今後この差をいかに詰めていくかが問われる」と述べた。
テレンス・オリバーCEOは「日本企業は商品力だけでなくブランドにおいても世界でもっと強くなることを願っている」と強調した。
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