部下にレッテルをはる上司:ビジネスマンの悩み相談室(3/3 ページ)
あなたは部下を見て第一印象で「あいつはこういうやつ」と決めつけたりしていないだろうか。今回はそのことについてお話ししたい。
部下が一番嫌う上司とは
ところで、部下がもっとも最も嫌う上司とは、どんな人物だかわかるだろうか。それはずばり「いばる上司」である。次に当てはまるものはあるだろうか。
- アイコンタクトをしない
- 名前ではなく「君」と呼ぶ
- 顔を見ない
- 腕組みをしている
- 深々と座って話をする
- 上から目線で話す
- 自分ができることも言いつける
- 俺がみんなやったと言う
- あいさつをしない
- 〜ないという
- 「わたしの時代には…」と発言する
- 些細なことも言いつける
- これできないと○○するぞと言う
- 説教が長く、繰り返し同じことを言う
- 君のせいだという
いくつくらい当てはまるだろうか。
上司は権力を持っている。そして、権限を持つと、それをさらに使いたがる。また、部下の出来が悪いとこき下ろす。部下の頑張りを不当に低く評価し、その分自分の影響力を高く評価するのである。そのような人を部下は一番嫌う。当てはまると思う人は改善する必要がある。
なお、人は疲れていると、いばる傾向が顕著になったりする。疲れたときには、自分の身体に正直になり、ときには、早めに帰るのもいいだろう。自分に余裕がなくなると、人にきつくなる傾向が出てくる。
疲れたときには早々に仕事を切り上げて、リフレッシュをする。余裕を持つことも大切だということを再度強調したい。お話ししたことを参考にしながら、第一印象で人を判断しないように努めるとともに、部下から信頼される上司になってほしいと願っている。
著者プロフィール
細川馨(ほそかわ かおる)
ビジネスコーチ株式会社代表取締役
外資系生命保険入社。支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。2005年に当社を設立し、代表取締役に就任。コーチングを勤務先の保険会社に導入し、独自の営業システムを構築、業績を著しく伸ばす。業績を必ず伸ばす「コンサルティングコーチング」を独自のスタイルとし、現在大企業管理職への研修、企業のコーポレートコーチとして活躍。日経ビジネスアソシエ、日経ベンチャー、東商新聞連載。世界ビジネスコーチ協会資格検定委員会委員、CFP認定者、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師。「ビジネスマンの悩み相談室」は電子書籍でも配信中。「自分は頑張っていると主張する部下に悩む上司」「ぬるい部下に悩む上司」「若い人には横から目線で共感する」(各250円)
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