ビジネスマンの悩み相談室
人と組織は育て合う(2/2 ページ)
理念、価値観を共有する
スポーツでは「勝つ」ことのみを称賛する傾向があるが、ビジネスの現場でも同様である。しかし何度も言うように、理念、価値感がなければ、勝ち続けることはできない。それを大切にすべきであり、それが先であるはず。
「勝つ」ことのみを優先していると、なぜ自分のやっていることが大切なのかを見失う。数回まぐれでホームランを打ち、何回かは勝つことができても、長続きはしない。そして、結局勝てない集団になる。
組織が人を育て、育った人が組織を育てるのである。つまり、組織と人は育て合うのである。育て合うためには、理念、価値観が欠かせない。
組織の目的が理念だとわたしは考えている。それが人格を形成し、組織の格を形成する。理念に基づいて価値観がつくられ、行動へと結びつく。組織の目標がビジョンであり、それは基本的に「勝つ」ことを目標とする。勝つ目標のために、能力を身につけさせ、それにフォーカスする。しかしこちらばかりが強調されると、組織はおかしなことになる。目標の前に目的があり、目的が共有できていなければいけない。それがないと、指導者になっても人を指導できない。部下を持っても人を育てられない。
実行することから始めてみる
柔道と同じようにビジネスにも礼儀がある。大きな会社としての理念もあれば、もっと小さな部署単位での理念もあるだろう。それを改めて問い直してみてはいかがだろうか。
理念が人を育て、リーダーが数多くのリーダーをつくるのである。理念が浸透し、目的が共有できると、みんなが同じ方向を見るようになる。そして、その目的を推進し、実行し、結果として業績にも跳ね返ってくる。
理念を浸透させるには、リーダー自らが理念をよく理解し、日々口にして、部下と話し合い、語らい、それに沿った行動を実践することである。それによって、周りもその影響を受ける。
リーダー自らが理念を見直し、しっかりと伝え、実践する。それで自分が見える風景が変わるし、組織も変わっていく。人が組織を作り、組織が人をつくる。ぜひ実行から始めてみてほしい。
著者プロフィール
細川馨(ほそかわ かおる)
ビジネスコーチ株式会社代表取締役
外資系生命保険入社。支社長、支社開発室長などを経て、2003年にプロコーチとして独立。2005年に当社を設立し、代表取締役に就任。コーチングを勤務先の保険会社に導入し、独自の営業システムを構築、業績を著しく伸ばす。業績を必ず伸ばす「コンサルティングコーチング」を独自のスタイルとし、現在大企業管理職への研修、企業のコーポレートコーチとして活躍。日経ビジネスアソシエ、日経ベンチャー、東商新聞連載。世界ビジネスコーチ協会資格検定委員会委員、CFP認定者、早稲田大学ビジネス情報アカデミー講師。「ビジネスマンの悩み相談室」は電子書籍でも配信中。「自分は頑張っていると主張する部下に悩む上司」「ぬるい部下に悩む上司」「若い人には横から目線で共感する」(各250円)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ビジネスマンの悩み相談室
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
第50回:なぜ「優秀なマネジャー」ほど経営に嫌われるのか
-
2
ITmedia エグゼクティブ勉強会スケジュール
-
3
「CISOは1人の経営者たれ」――ログの先の人を思う、LayerX CISO 星氏
-
4
「セキュリティは事業を活かす出汁、責任者はCIMOで目指せ」 - JTB 椎野氏
-
5
味の素社が挑む“dX”とAI駆動開発――“企画・開発・営業ができる人財”が新規事業を加速する
-
6
「人間洗濯機」が高齢者施設に 福祉の現場に万博技術導入 人手不足解消や産業成長に期待
-
7
スキルの向上だけでは成長は望めない――より重要になる「成長マインドセット」とは
-
8
重要文化財の弁財天像 3Dデータ化で確実に継承へ 「将来に残したい」神奈川・江島神社
-
9
「レッドガス」時代の羅針盤【第三章】従来型グローバルサプライチェーン設計思想からの脱却
-
10
「その100時間は、何も生み出していない」――認知科学者・堀田創氏が斬るリーダーの"見えない疲れ"
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー