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非金銭価値の流通するトークンコミュニティー~評価経済社会で輝く仮想通貨~(2/2 ページ)
それでも、地域仮想通貨は視界不良が続く。「発行体の論理」先行の印象がぬぐえないからだ。地域外への通貨流出を防ぎたいという想いは理解できるが、利用者が当該地域通貨を利用しなければならない道理はない。観光目的の訪日外国人にとってみれば、なおさらだ。利用促進のため、地域通貨でしか購入できない商品開発に力を入れる向きもあるが、地域を振興したいのか、地域通貨を振興したいのか。本末転倒と言わざるを得ない。
決済手段戦国時代
令和に入り、決済手段は戦国時代の様相を呈している。強制通用力を持つ「法定通貨」に加え、キャッシュレス決済を促す「クレジットカード」「電子マネー」「QRコード」が乱立。POS連携強化などを通じ、「個」の大量購買データ獲得競争を繰り広げ、企業の販促手段に端を発する「企業通貨(ポイントやマイレージ)」との間でも戦線を拡大しつつある。ブロックチェーン陣営からは、ビットコインに代表される暗号通貨、投機性を極力抑えて法的通貨に挑戦状を突き付けた「Libra(リブラ)」の登場。
翻って、地域仮想通貨は汎用性、投資効果、販促効果の全てで劣後するうえ、その多くは自治体予算頼み。事業経済性を無視した取り組みに持続性はない。今こそ、改めて問い直そう。なぜ地域なのか。なぜ仮想なのか。なぜ通貨なのか。思い切った発想転換が必要だ。
法定通貨で測れない「価値」を測る
世の中は、貨幣価値社会とパラレルに、無数のコミュニティーが存在する。金銭で測れない価値であふれている。SNSの「Like!(いいね)」もその一つ。決済手段には「売り手」と「買い手」しか介在しないが、価値観を共有するコミュニティーには、「賛同者」「評価者」「共有者」など多様な当事者が存在する。社会的欲求、承認欲求、自己実現欲求に駆り立てられた百人百様の個性が共存する。
仮想通貨(トークン)は、そんな非貨幣価値社会における尺度に最適だ。熱量の高いコミュニティーでは独自トークンが高密度に飛び交い、強い個性にはさまざまなコミュニティートークンが通過する。貨幣価値社会で認知されづらかった価値が可視化され、埋もれた個性の発掘が容易になる。スマートコントラクト(ブロックチェーン上で契約を自動実行する仕組み)を実装するイーサリアムのカスタムトークン(ERC20トークン)などを活用すれば、保有者ごとに使用目的を限定するなど、設計の自由度も高い。
ブロックチェーンは、貨幣価値社会と非貨幣価値社会の並立する未来にこそ、より一層輝くに違いない。(図A2参照)
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