本当に自分に合う「お金持ちになる方法」を探せ!:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
1000兆円の借金大国日本はアテにできるのか。現在繁栄している企業でも、約束された将来はない。国も会社もあてにならない時、最後に頼れるのは自分。自分にはどんな価値があるのか。
誰もが1億円の労働資産を持っている!
われわれは「資産」というと金融資産の話ばかりしてしまいがちですが、実はわれわれ自身が持っている一番価値の高い資本は、何を隠そう「労働資本」なのです。
それでは、われわれの労働資本の価値はいくらか? 例えば、年収500万円のビジネスパーソンであれば、利回りを3%と仮定して逆算すると1億6千万円以上(=500万円÷0.03)もの労働資本を持っていることになります。この労働資本は「生活費」という運転資金が必要ではありますが、実に効率的に、手堅く運用されているわけです。
誰もが十分な金融資産を持っているわけではありません。ですから多くの場合、所有している資産の中で、もっとも価値の高いものは何ですか?という答えは「労働資本」ということになります。
つまり、「どう働いて金を稼ぐか」を考えたほうが、「どうやって少ない金融資産を殖やすか」よりはなんぼかマシということがいえるでしょう。
われわれは、金融資産の運用方法よりも、まず労働資本の運用方法について真剣に考えるべきではないでしょうか? つまり、「仕事」。仕事によって生み出される生産性と、付加価値。これを長期にわたって、安定的に金のなる木として育て続けることです。
金持ちになる最適な方法は人によって違う
わたし自身もかつて何度も「投資」というものにうつつを抜かしたことがあります。不動産、株式、商品先物、FX……なんでも一通りやってみた。しかし、すべてダメでした。最初は調子よくても、後で大きく損失を出してしまう、そんな結果が大半でした。で、出た結論はコレです。
「僕は投資に向かない」
人には向き不向きがあります。なにも全員が投資で資産を殖やす必要はなく、ビジネスを成功させて資産を殖やす実業家、稀少かつ専門的な能力によってケタ違いのギャラをもらうスペシャリスト、といろいろあるわけです。だから、「お金持ちになりたい」は共通の夢でいいんですが、「どうやってお金持ちになるのが、自分らしいのだろうか?」という質問に対する答えは十人十色だということです。
参考までにわたしの考える「金持ちへの道」は4通りです。(下図参照)
さきほどのわたし自身の話に戻しましょう。何度やってもうまくいかなった「投資」「資産運用」という手段は、わたしには向いていなかったのです。向いていないのに、無理してやっても成果は出ない。そんな時間があれば、自分に向いた方法で、自分の強みをさらに磨いて、稼ぐことを考えればよいのです。
さて、あなたは、どの方法で稼ぎますか? まずはそれを決めることが肝心です。
著者プロフィール:永田豊志(ながた とよし)
知的生産研究家、新規事業プロデューサー。ショーケース・ティービー取締役COO。
リクルートで新規事業開発を担当し、グループ会社のメディアファクトリーでは漫画やアニメ関連のコンテンツビジネスなどを立ち上げる。2005年より企業のeマーケティング改善事業に特化した新会社、ショーケース・ティービーを共同設立。現在は、取締役最高執行責任者として新しいWebサービスの開発や経営に携わっている。
近著に『知的生産力が劇的に高まる最強フレームワーク100』『革新的なアイデアがザクザク生まれる発想フレームワーク55』『結果を出して定時に帰る時短仕事術』(いずれもソフトバンククリエイティブ刊)、『頭がよくなる「図解思考」の技術』『プレゼンがうまい人の図解思考の技術』『ノート、メモ、手帳が変わる!絵文字の技術』(中経出版刊)がある。
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