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リーダーこそ挑戦を――トライアスロンでチーム力と時間のマネージメントを学ぶITmedia エグゼクティブ勉強会リポート(2/2 ページ)

過酷でストイックとの印象が強いトライアスロン。それを変えたいとの思いから設立した青山トライアストン倶楽部。トライアスロンは、リーダーが挑戦するスポーツとして最適という。

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 トライアスロンの大会は、スポンサーだけではなく、開催地の自治体や企業などが支えている。最近では、地域の活性化やスポーツツーリズムへの貢献も期待されている。参加するのはもちろん、観戦するだけでも楽しいスポーツである。また競技場を建設する必要もなく環境にも優しい。自分自身のカラダでその地域の海で泳ぎ、道路で走る。誰よりも環境を理解するポジションにいるスポーツ。そこに問題があるならみんなできれいにしよう、なおそうという意識が芽生えるきっかけになるはずです。

 「世界的な傾向として、都市型のトライアスロンが人気になっている。ロンドンのハイドパークで開催されるトライアスロンが有名だが、日本でもお台場や横浜で開催され人気が高くなっている。トップ選手と一般参加選手が同じコースに挑戦することができるのも魅力のひとつだ。お台場にこだわるのは、ここをいつでも泳げる海にし、多くのみなさんが楽しめる街にしたいから。」(関口氏)

世界一のコミュニティをつくる!

 「世界一のトライアスロンコミュニティをつくる!」という思いで設立された青山トライアストン倶楽部は、トライアスロンを楽しむことが最大の目的だが、チームスポーツにしたいという思いもある。

 「トライアスロンは個人で競うが、チーム競技の面もある。同じユニフォームで参加したり応援したり、励まし合いながら一生の仲間づくりができる。ご夫婦でメンバーもいます」(関口氏)

 スポーツの世界には、トリプルミッションと呼ばれるマネジメントモデルがある。「勝利」のためにはそのスポーツを「普及」させることが必要で、普及させるためには「市場」が必要、市場が広がれば勝利を得やすくなる。勝利を得られれば、普及が促進し、さらに市場が広がるというサイクルがトリプルミッションモデルである。

 トライアスロンの啓蒙活動も重要な仕事。トライアスロンには、競技団体として日本トライアスロン連合があるが、その下部組織として都道府県の連合があり、さらに下部組織として一部の市区町村の連合がある。その1つである港区トライアスロン連合の理事長も関口氏が兼務している。

 「トライアスロンの普及促進を目的に、港区の未経験者を対象とした日帰り・合宿会式のトライアスロン教室を開催している。また小学生、中学生を対象に、ジュニアトライアスロン教室を開催。さらに高校生以上を対象に、お台場でオーシャンスイムクリニックを開催した。トライアストン部がある高校は、日本に世田谷区の日本学園1校しかないが、その高校の部員も招待した。2020年東京オリンピック・パラリンピックトライアスロン競技会場問題では東奔西走した。この記事が掲載される頃には、私たちの想いが実現していることを信じています」(関口氏)。

 さらに関口氏は、「スポーツで社会的課題を解決する」 「スポーツで地域を活性化する」 「スポーツで人々を幸せにする」をミッションに一般社団法人EARTHを運営しており、東京湾に浮かぶ都市活動の結果に生じたゴミと建設発生土の島を、植樹活動により海に浮かぶ美しい森に生まれ変わらせる循環型社会のシンボル「海の森」で海の森グリーンアスロンをはじめとしたスポーツイベントの開催、トライアスロンの街お台場を盛り上げるためにお台場マンスリーマラソン、お台場シーサイドマラソンを開催し、忙しい毎日を送っている。

 「トライアスロンは誰でも挑戦できる。初心者でも、障がいを持った人でも、誰でも受け入れたいと思っている。ただし受け入れ体制の確立は不可欠。リーダーとして、みんなで楽しくトライアスロンができる環境作りに取り組んでいる。ジュニアの育成を通じて、これからのリーダーも育てていきたい」(関口氏)。

 関口氏は、「トライアスロンは、水泳、自転車、ランニングと練習することが多く、いかに練習時間を確保するかも重要になる。何ごとも挑戦することにおいて、"忙しい"というのは言い訳にはならない。リーダーには、生活の中に仕事と練習をうまく取り入れ、自分自身の時間をマネージメントする能力も求められる」と話し締めくくった。

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