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50歳からは、「これ」しかやらない「会社人生」の上手な終わらせ方ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

50代の「焦り」の正体は「迷い」。50代になるとその後のビジネス人生の選択肢も多過ぎるくらいにあるし、それを考える時間的な余裕、心の余裕もできているので、余計に迷う。では、どうすればいいのか?

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 なぜなら、閑職に移動させて静かにゲームセットを待たせることが、会社の生産性を著しく低下させてしまうからです。

 人のやる気を削いてしまうことなど、簡単なことです。仕事を取り上げてしまうか、無力感を学習させるかです。役職定年、関連会社への出向も組織運営上やむを得ない部分はありますが、せめて、これまでのキャリアが生かせる仕事でないと自己効力感は味わえないでしょう。

知っている人だけが得をする50代以降のキャリアの作り方

 もちろん会社に残る手もありますが、もっとキャリアの生かせる職場を求めて転職する手もあります。しかし、転職エージェントにとって50代というのは、一部の経営層人材以外は難しい側面もあります。理由は単純明快で、50代を採用したい企業が少ないからです。

 そこで、ここでは50代向けに転職の裏技を紹介します。

 転職エージェントでもなく、会社が用意したアウトプレースメント会社経由以外にも転職する方法があることを知っておいてください。

 特に、IT系の技術者や通信系のエンジニア、事業運営や工場の立ち上げができる人など専門性の高い職種は50代でも、60代でも採用したい企業は少なくありません。要は、仕事はいくらでもあるのに、技術者の数が足りずに機会損失を起こしている企業が非常に多いのです。

 つまり売り手市場なのです。自社に残って新人社員並みの待遇で60歳で定年になった後の再雇用の条件を飲むより、よっぽどやりがいがあって収入がよくなる道があることを忘れないでください。

 その求職ルートですが、リファラル採用の可能性を探りましょう。リファラル採用というのは「社員の紹介による採用」のことで、外資系企業ではずっと用いられてきた手法でしたが、ここにきて日本企業にも広がりつつあります。

 採用に至った場合、紹介した社員には数十万円のインセンティブが支払われるケースが多いので、採用する会社、採用された人、紹介した人の「三方よし」の制度といえるでしょう。

 押し掛け入社というのもアリなので、かつての仕事の知り合いや近しい人の勤務先が人手不足なら、希望を伝えてみましょう。

 さらに言うと、オーナー会社に関しては、経営者に手紙、職務経歴書を送付して面談の機会を得るという方法があります。

 片っ端からオーナー経営者に聞いてみましたが、全員が開封し、中身を読み、半数は実際に会ってみるそうです。この方法で成功している人を何人も知っていますが、これはお勧めしたい裏技です。

 もちろん、相手企業が求人中でなくても構いません。

 手紙の構成は;

  • 手短なあいさつ
  • 相手の会社を知ったきっかけ、興味・関心を持った理由(ここがキモです)
  • この手紙の用件
  • 簡単な自己紹介
  • 面談依頼
  • 履歴書、職務経歴書同封の旨                 

 という流れでいいでしょう。ノウハウは新規開拓営業とほとんど同じで、自分をオーナー社長に売り込むという前提で進めるのです。

 ですから、相手の企業をよく知っている、あるいはどれだけの興味・関心を持っているかがポイントになりますので、その興味を持ったきっかけを含め、相手に印象づけられるようにしましょう。

 即戦力が欲しい、新人を採用して育てる余裕もノウハウがない中小企業が山のようにありますので、試してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール:大塚 寿(おおつかひさし)

1962年、群馬県生まれ。株式会社リクルートを経て、サンダーバード国際経営大学院でMBA取得。現在、オーダーメイド型企業研修を展開するエマメイコーポレーション代表取締役。オンライン研修「営業サプリ」を運営するサプリCKO。

サボるのが大好きだった当然の報いとして高校・大学・就職とも第1志望に入れず、悶々とした日々を過ごす。ゼミの先輩の勧めからリクルートに入社後、上司、先輩、全事業部の仕事のできる先輩、社外の大手・中小企業の経営者、管理職に片っ端からアドバイスを求める。そこで仕事ができるようになる方法や競争力のあるキャリアデザイン、さらに「後悔しない方法」を聞き実践した結果、人生が好転、自己実現を果たす。インタビューは今も継続中で、人数は1万人を超える。歴史上の成功者や偉人よりも、身近な人の成功、失敗から学ぶことの合理性を痛感している。著書にシリーズ28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』(ダイヤモンド社)、『<営業サプリ式>大塚寿の「売れる営業力」養成講座』(日本実業出版社)など多数。


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