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今嫌われても、将来感謝される上司になれビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

悩める部下指導。強く言えばへこんでしまう。かといって、聞いてやるばかりではなかなか成長しない。そんな部下のことを考えがちであるが、答えは自分の教え方にある。

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これから求められる人材とは「自分で考え、行動する人」

 そもそも、なぜ「教える」が大切なのか?それは、これから求められる人材が「自分で考え、行動する人」だからです。そのためには上司のサポートが必要不可欠です。

 「口だけはいつも一人前なのに、なかなか行動に移さない人」あなたの周りにもいませんか?ただ能書きを言っているだけでは、誰からも信頼されません。自分がそうならないのはもちろんですが、自分が教える部下にも「口だけの人」になってもらっては困ります。上司として、部下には「意見力」だけではなく、「行動力」も求めることが大切です。

 わたしは、誰でも参加できる「世田谷ビジネス塾」という無料の読書会を4年ほど続けていますが、その中でこんな話がありました。ある女性は、わたしが以前出した拙著を読んで、「行動に移す!」と決めたそうです。そして、1500人規模の会社で、創業以来3人目となる女性管理職になることを、見事実現しました。本を読んで終わるのではなく、目標に向かって行動につなげる。彼女の「行動力」は本当に素晴らしいものだと思います。

 わたしが開いている塾には、このような行動力を持った若手が数多くいます。

 こんな素晴らしい部下はまれだと思うかもしれませんが、あなたの「教え方」と行動力で部下は必ず変わります!ぜひみなさんにも、「自分で考え、行動できる」素晴らしい部下を育て上げてほしいと願っています。

部下とは「一生の友達」になれる

 「教える」ことについて触れてきましたが、最後に伝えたいことがあります。冒頭にも話しましたが、「今嫌われても、将来感謝される人になれ」という強い思いがあります。その根本には、部下とは「一生の友達」になれると感じているからです。

 わたしは、30年以上経った今でも、昔の上司とワリカンで飲みに行きます。当時は毎日のように「バカヤロー」と言われていたので、何度もイヤになったことを覚えていますが、今では本当に感謝してもしきれないほどの思いです。

 上司・部下として教え合えるというのは、非常にまれで貴重な機会。その奇跡を感じて、出会いを大切にしてください。必ずしも一生の友達になれるとは言い切れませんが、一生の友達の候補者であることは間違いありません。

 「一生の友達」になるために、部下と真剣に向き合って、本当の「教える」を始めてみてください。

著者プロフィール:古川裕倫

株式会社多久案代表、日本駐車場開発株式会社 社外取締役

1954年生まれ。早稲田大学商学部卒業。1977年三井物産入社(エネルギー本部、情報産業本部、業務本部投資総括室)。その間、ロサンゼルス、ニューヨークで通算10年間勤務。2000年株式会社ホリプロ入社、取締役執行役員。2007年株式会社リンクステーション副社長。「先人・先輩の教えを後世に順送りする」ことを信条とし、無料勉強会「世田谷ビジネス塾」を開催している。書著に「他社から引き抜かれる社員になれ」(ファーストプレス)、「バカ上司その傾向と対策」(集英社新書)、「女性が職場で損する理由」(扶桑社新書)、「仕事の大切なことは『坂の上の雲』が教えてくれた」(三笠書房)、「あたりまえだけどなかなかできない51歳からのルール」(明日香出版)、「課長のノート」(かんき出版)、他多数。古川ひろのりの公式ウエブサイト


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