優秀なリーダーほど、コンサルタントを上手に使っている! ――自社、自部門の業績を向上させる、本当のコンサルティング活用策:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
急成長している会社に共通しているのが、複数の各専門コンサルタントを活用し短期間に自身の目指す仕組みを作り上げていること。ではコンサルタントを活用するために注意すべきこととは?
もちろん、国家資格でも何でもありませんので、誰が自由に付けても問題ないのですが、コンサルタントを活用する側、つまり経営者やリーダー層の人たちが、こうしたことをしっかり理解していないと、「こんなはずでは……」といったことになりかねないのです。
また、研修とコンサルティングの違いを、しっかり理解していないリーダーも多いのが現状です。研修専門の人でも「○○コンサルタント」と称している人が大勢います。肩書はともかく、指導内容の違いを発注者側が理解していなければ、当然ながら期待すべき成果を得ることはできません。
研修には研修が効果をあげるための、社内の体制が必ず必要です。このことを理解せずに、闇雲にスタッフ教育や訓練を行っても、「熱いのは3カ月だけ……」といったことが起きます。研修の本質を理解していないからです。
一方で、研修の人と専門コンサルタントを比較して、値段が安いからと「似たようなことをやってくれそうな安い人」に発注して、いつまでたっても仕組みができあがらずに、ドブにお金を捨てている会社も数多くあります。お金だけなら幾らでも取り返せますが、失った貴重な時間は、永遠に返ってきません。それだけライバル企業に後れを取ったという現実を直視しなければなりません。
翻って、「コンサルタントは、会社が傾いた時に頼むもの」とか、「大手企業がもの凄い高い料金を払って使うもの」といった、古い間違ったイメージを持っているリーダー層もまだまだ多いかもしれません。
しかし、専門コンサルタントの料金は、新入社員の給料より安い場合がほとんどです。これで自前でやるより遙かに短期間かつ高確率で、社内に新たな仕組みができて、しかもコンサルティング終了でもう料金は発生しない……という、メリットもあるのです。
人を抱えるメリットもありますが、自前で行っていく場合、うまく立ち上がるかどうかと無関係に固定費が重なっていくリスクが避けられません。一方、仕組みを構築して稼働してから社員を増やす場合、リスクは大幅に軽減されます。
世の中が進んでいっているのと同様、現場で培われた優れた実務ノウハウを有効に活用できる会社が成長する時代です。コンサルタントに対する正しい理解、コンサルタントの本当の活用方法、そして、本物のコンサルタントを見分ける方法……といったことは、これからのビジネスリーダーにとって、必須の実務になってくることは間違いありません。
著者プロフィール:五藤万晶(ごとうかずあき)
株式会社 日本コンサルティング推進機構 代表理事
「コンサルタントをコンサルティングするプロ」として、社長とコンサルタントからもっとも頼られているユニークな指南者。社長とコンサルタントを経営者目線でマッチングさせることができると高い評価を得ている。
経営者専門のコンサルティング機関である日本経営合理化協会にて、20年以上にわたり、数千人の社長やコンサルタントと深く関わり、多くの企業の事業発展に貢献。
「経営者に役立つ、本物のコンサルタントを世に広めたい」という強い信念で、コンサルタント専門の育成機関 (株)ドラゴンコンサルティングを設立、同社代表取締役。指導・アドバイス実績は1000人近くになる。なかには社長からの圧倒的な支持を集め、年収1億円を超えるコンサルタントを輩出している。
一方で、経営者に本物のコンサルタント情報を発信するべく、有識者と株式会社日本コンサルティング推進機構を設立。経営者とコンサルタント双方に、「まっとうでフェア」なコンサルティング活用を啓蒙し、東奔西走の毎日。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「やわらかい頭の作り方」――自ら柔軟に変化していくためのヒント
- 頑張らなくても、すごい成果がついてくる! ――「いいひとマネジメント」から「ずるいマネジメント」への転換のススメ
- 最速で成果を出すために、「やることを絞る」人になる
- 今日も208回謝った! でもそれは、チャレンジの証
- 方針浸透のカギを握るマネジメント職――真意を伝えるために「チーム」の力を生かす
- なぜ、あのリーダーには、自然と人がついてくるのか?――人を引きつける「おもしろさ」の流儀
- 怒ったって良いじゃないか――リーダーは怒りをエネルギーに転じよ
- 僕たちは「会社」でどこまでできるのか?――モーニングピッチ「創業者」塩見哲志氏は、いかにしてイントレプレナーになったか?
- 器の大きい人は、メールラリーを、相手のメールで終わらせる度量がある
- 権威を後ろ盾とした思考停止は、一刻も早く改めたほうがいい
- 「“具体的”であることだけが本当に良いのか?」――「具体と抽象の往復」で考える
- リーダーは「孤独」を楽しめ――死ぬ気で働くリーダーにだけ人はついてくる
- 学歴や能力以上に大切なモノがある。それは、「好かれる」こと
- 銀座のママが教える、ビジネスパーソンが持つべき「心意気」とは?
- サイバーエージェント出身起業家が教える「ズバ抜けた結果」を生むメンバーの育て方
- 90日プランで見える結果をすぐに出す「初速思考」
- 吉田美和の歌詩で心を耕し、仕事への活力を養う
- 日本にこそ「クラウドファンディング」。その魅力とは?
- メンタルヘルスに強いリーダーになる! 簡単な方法
- 一流の人は真正面からうけとめない。「正攻法」を放棄するという「成功法」
- 物事の本質を見極めれば、グローバルに成功できる
- 葛藤を引き受ける覚悟がリーダーを成長させる
- 「仕事ができる人」より、「品のある人」が、チャンスをつかむ
- 「仕事づくり」でもっとも大切な考え方と行動
- 説得せずに説得する
- 「第8の習慣」が提示する、真のリーダーシップとは
- ダメ会議をやめたら会社が生まれ変わる!
- 逆境を一瞬で打破した人々が体得した「努力」×「閃き」の法則
- うまくいく人とうまくいかない人の違いとは?
- ビジネスに効く最強の「読書」
- 行動科学で組織の成果を上げる
- コーヒー業界から最新ビジネス戦略が分かる――「戦略は“1杯のコーヒー”から学べ」
- 「社畜脱走計画」のために知っておかなければならないこと
- 仕事に効く教養としての世界史
- 上司の機能を使い倒せる社員こそが、会社を成長させる
- 10年後も見た目が変わらない人
- 「本物の勉強法」──「試験」「仕事」に、一生使える勉強法
- 成功者になれる人にしか理解できない!? プラスの現実逃避
- チームシップが企業に与える影響とは
- 「三菱商事の鈴木です」と言う自己紹介は世界標準ではありません!──グローバルに活躍する技術
- 稼ぐ人はなぜ、1円玉を拾うのか?
- できる経営者は会社を作るとき明確な理由を持っている!
- 「数字、ファクト、ロジック」で物事はシンプルに決められる
- 世界をまとめて読む
- だから会議は意見が出てこない! 上司が言ってはいけない最大のNGワード
- 「あなたに会社をおまかせしたい」と言われる人は、何が違うのか?
- なぜ、あの動画ばかり再生されるのか? 2014年、動画最前線
- うそつきは「出世」の始まり!? できるウソのつき方とは?
- できるリーダーは3年戦略をきちんと創って進む!