ビジネスを変える優先順位――4つのチェックリスト?:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
優れた結果を出す人も、平凡な結果の人も優先順位をもっている。少し考えてみてほしい。現在手に入れている結果は、何を大切にし、何を後回しにした結果か?
チェックリスト3:未来への積み上げ思考
優先順位とは、思考の習慣です。いつも考えていることが優先的に行われるのです。思考の習慣を変えるには、自分に対して意識的に「問い」を投げかけることです。
次の7つの質問は、何を優先させたらいいかが曖昧なときに行うと、絶大な効果を発揮します。
- Q1:一切の制限がないとしたら、どんな未来を望みますか?
- Q2:そのためには、1年後、どういう結果になっていたらいいですか?
- Q3:そのためには、半年後、どういう結果になっていたらいいですか?
- Q4:そのためには、1ヶ月後、どういう結果になっていたらいいですか?
- Q5:そのためには、1週間後、どういう結果になっていたらいいですか?
- Q6:そのためには、24時間後、どういう結果になっていたらいいですか?
- Q7:そのために、真っ先に取り組むことはなんですか?
この問いによって業績をあげた人は数しれません。思考が望む未来に対して一貫することで、「何を真っ先にすればいいのか」がはっきりするのです。ぜひこの問いを手帳に書いて、何をしたらいいのか曖昧になったら取り組んでみてください。
チェックリスト4:ピリオダイゼーション
ビジネスの世界では1カ月しか頑張れない人と、10年情熱をもって取り組み続けられる人では大きな違いが生まれます。それはアスリートの世界でも同様です。4年に1度の大きな大会に向けて、日々高い集中力を保って練習をしていなければなりません。ビジネスの世界では集中度が低いと立場が危うくなるようなミスをしてしまうかもしれませんが、アスリートは集中度が低いと選手生命にかかわる怪我につながってしまいます。だから「この期間でこの技を身につける」という手法を採用しています。
そうしたトップアスリートたちが共通してもっているのが「ピリオダイゼーション」というスキルです。ピリオダイゼーションとは、ピリオド(区切り)を自分でつけるスキルです。
ピリオドは「自分が集中できている範囲で区切る」というのがポイントです。私は集中していられる期間が3時間なので、1日を3時間×8に分けています。そして、その3時間のなかで「何を完了させるか」ということに集中します。
ピリオドのもうひとつのポイントは「その期間で完了させることに集中する」ということです。人は「完了」を意識すると、自然と集中力や行動力が上がります。
他人に設けられた期日や締め切りはプレッシャーやストレスをもたらしますが、自ら設けたピリオド(区切り)は、仕事にも人生にもリズムをもたらすのです。
あなたはどのくらいの期間なら、そのなかで完了させようと集中できますか?
ひとりひとりの価値観が違うように、理想のライフスタイルも違います。それを実現していくためには、今とは違う優先順位が必要なのです。ぜひ書籍も読んでいただき、あなたの理想を実現する一助になれたら幸いです。
著者プロフィール:池田貴将
株式会社オープンプラットフォーム 代表取締役
リーダーシップ・行動心理学 研究者
早稲田大学在学中よりベンチャービジネスの新規事業立ち上げなどに関わり、
ビジネスの中での「心理学」の重要性を感じる。その中で、成果をもたらす心理学の中で、世界的に有名なアンソニー・ロビンズのトレーニングを受けに渡米し、アンソニー・ロビンズの主要トレーニングをすべて修了。
大学卒業後、株式会社オープンプラットフォームを設立。
起業家・経営者・ビジネスリーダー向けのスクールを主宰。ビジネスの成果を上げる「感情と行動をつくる心理学」と、東洋の「人間力を高める学問」を統合した独自のメソッドが注目を浴び、書籍や雑誌などに数多く取り上げられる。
その誠実に学び続ける姿勢と、膨大に蓄積した知識を活かした講座は「専門家」も多く参加するセミナーとして全国で広く知られている。
世界で活躍するビジネスリーダーを輩出することをミッションに、全国で活動している。
著書『覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰』『動きたくて眠れなくなる。』(サンクチュアリ出版)『未来記憶』『心配するな。』(サンマーク出版)『がんばらないほうが成功できる』(PHP出版)など累計で40万部を突破。
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