花街であり、昔から邦楽関係者も住む住むエリアだけに夕暮れ時には三味線の音色が響く神楽坂。そんな風景になじむフレンチビストロやカフェは神楽坂ならではの風景です。フレンチインターナショナルスクールのリセや、フランス語学校などを中心につくられたフランス人コミュニティーがありますが、今はその本場の味を求めて遠方からも訪れる美食家の街になりました。パリの小路を歩くように、神楽坂を散策してみましょう。
リヨン出身のシェフ、クリストフ・ポコによる、「ルグドゥノム・ブション・リヨネ」。「ブション」とはリヨンの郷土料理を出す温かみのあるレストランの呼び名ですが、8年連続でミシュランガイドブックに掲載されているように、同店は洗練された味とインテリアが特徴的です。1900年代の階段や代々受け継がれたリヨン陶器のアンティーク皿は見事。フランス人の常連客も多く、店内ではフランス語が飛び交い、リヨンを訪れた気分になるでしょう。なお、週末にはバーガーキットや前菜などテークアウトメニューの販売も行っています。
「ラ トゥーエル」は、神楽坂の閑静な住宅街を抜けたヨーロッパ調の細い路地の奥にたたずむ老舗フレンチ。アンティークな内装と静けさが心を落ち着かせてくれる一軒です。料理を手掛けるのは、「フレンチは素材の複合的な高め合い。風味、触感、香りの緻密な組合せが完成された美味を生む」と語る山本シェフ。彼が腕を振るう皿には、いずれもさまざまな要素がたっぷりと詰め込まれています。また、ソムリエが勧めるワインとのマリアージュも絶妙なので、足を運んだ際はぜひ楽しんでみてほしいです。素材単体では成しえない緻密な皿は、理屈を超えた美味を堪能できるもの。本格派フレンチとの感動的な出会いを、大切な人とぜひ味わってみてはいかがでしょう。
フランス政府公式機関の「アンスティテュ・フランセ東京」は、語学だけではなくフランス文化を学べる施設。カフェやブックストアのリヴ・ゴーシュ、図書室のメディアテーク、映画館(2020年6月8日現在は、オンラインで配信)もあり、展覧会、講演会などのイベントも多く企画しています。オンラインのクラスもフランス語以外に、日本語で学ぶフランス映画や料理のクラスも開講しています。映画やファッション撮影のロケ地としてもおなじみですが、2021年にリニューアルも行われ、さらにスタイリッシュな空間になるそうです。
その他、「神楽坂、プチフランス旅行ガイド」では、ヨーロッパ風のホテルやクレープ料理専門店など、フランスを旅しているかのような気分になるおすすめスポットを紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
著者プロフィール:タイムアウト東京 編集部
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