ドラッカーに学ぶ、成功する経営チームの作り方
経営チームはこうつくる(2/2 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
主語をわれわれにする
経営チームで話し合いをする時、主語が「わたし」や「こちらの部署」であっては、お互いの考えが交わることはない。しかし、主語を「われわれ」、または「わが社」にすれば、組織全体に立って考えざるを得なくなり、組織全体に立った発言にならざるを得なくなる。お互いが、組織全体に立って考え、組織全体に立った発言になるとき、考えの接点が生まれ、初めて「われわれ」の考えを創り出しすことができる。共通の考えを創り出すことによってはじめて、仕事上の協力関係を生み出していくことができる。
今日から、社内で何か話し合いをするとき、「主語を“われわれ”にしよう」と申し合わせをして進めてみてほしい。実際、私は経営チームのコンサルティングの仕事をする場合、主語を「“われわれ”にして話し合いましょう」と申し合わせをしたうえで進めるようにしている。効果があるので実行してみてほしい。2~3カ月継続すれば目に見える効果を実感できるはずだ。これが仕事上の協力関係を生み出す第一歩となる。
その小さな一歩は、きっと大きな前進になる。
5つの問いで共有の考えを作り出す
経営の根幹に関わる方針について、経営チームに共通の考えがなければ、何か重要なことを決めるときに正論と正論がぶつかり合う消耗戦になってしまう。正論と正論がぶつかり合うというのは、そもそも間違っていることを言っている人などいないからだ。
建物は地面の下にある基礎がなければ、どんなに良い建物でも簡単に崩れてしまう。同じように、会社も経営の根っこがしっかりしていなければ、どんなに良い手法を駆使しても簡単に倒れてしまう。経営者は、その職務を果たすために、何を考え、何を決め、何を行えばいいのか。
経営者のそんな難題に助けの手を差し伸べてくれるものが、「最も重要な5つの問い」だ。これは、「わが社が社会に貢献できることは何か」「わが社はどんなお客様のお役に立ちたいのか」「お客様が望んでいることは何か」ということについて、いろいろな角度から考えを巡らし、さまざまな視点から会社の考えをしっかり固めよう、ということが質問形式でまとめられたものだ。
ドラッカーは、著作『The Five Most Important Questions』で、最も重要な5つの問いを教えてくれている。ドラッカーが亡くなったのは2005年だが、この著作の発刊は2008年だ。この著作は、ジム・コリンズやフィリップ・コトラーなどの協力によってまとめられたものだ。
第一の質問「われわれの使命は何か」
第二の質問「われわれの顧客は誰か」
第三の質問「顧客の価値は何か」
第四の質問「われわれの成果は何か」
第五の質問「われわれの計画は何か」
一つひとつの質問の中にさらに細かい問いがたくさんがあるが、ここでは全体像の紹介にとどめる。基本的な考えについていざ経営チームで話し合うと、お互いの考えに違いがあることが浮き彫りになる。一つひとつの質問に対する考えをそれぞれで出し合い、議論を通じて、共通の考えを作り出してほしい。
共通の考えを作り出す取り組みによって経営チームが形成されていく。経営チームがなければ経営チームを構築し、経営チームがあれば、経営チームをチームとして機能させ、さらに皆さんの会社が繁栄することを心から願っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ドラッカーに学ぶ、成功する経営チームの作り方
顧客が増え、商品やサービスも複雑になり、社員も増えれば経営者の仕事を1人で仕切ることはできなくなる。事業が成長を続けるにはトップのチームを前もって構築しておくこと。しかし、チームは一夜にしてならず。
この記事の著者
関連記事
ITmedia エグゼクティブのご案内
「ITmedia エグゼクティブは、上場企業および上場相当企業の課長職以上を対象とした無料の会員制サービスを中心に、経営者やリーダー層向けにさまざまな情報を発信しています。入会いただくとメールマガジンの購読、経営に役立つ旬なテーマで開催しているセミナー、勉強会にも参加いただけます。 勉強会のスケジュールはこちら
ぜひこの機会にお申し込みください。
入会希望の方は必要事項を記入して申請ください。審査のうえ登録させていただきます。
- 入会条件:
- 上場企業および上場相当企業の課長職以上
※入会は無料です
エグゼクティブコンテンツ
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
富士通、新方式の量子コンピューター試作機を世界初開発 ダイヤモンドで計算精度を向上
-
2
セキュリティは「使えてなんぼ」 認証との偶然の出会いから22年 - NTTデータ 星野氏
-
3
「法律以前に、やるべきことがある」──ANA和田氏×SBT辻氏が語る、能動的サイバー防御の本質
-
4
「AI社員」活用、NECは無人部署 DeNAには17体、南場社長「けなげ」と太鼓判
-
5
「身代金は支払うべきか」――YKK APが7年越しに気付いた経営とセキュリティの視点のギャップ
-
6
Agentic AI前提でセキュリティを作り直す - Sansan 鴨志田氏
-
7
教養は、ビジネスパーソンの武器になる――世界のエリートが学んでいる教養書 必読100冊を1冊にまとめてみた
-
8
「複雑さにあらがう“設計者たち”」――マネーフォワードに学ぶBizOpsの実践構造
-
9
新幹線にスマホ10台! 説明前にまず自分で確かめる - Zimperium 成田氏
-
10
誰もあなたを育ててくれない時代 ――成長を諦めないリーダーが実践する5つの自己点検
ITmedia エグゼクティブ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaエグゼクティブをフォロー