改善から革命へ 不可能を可能にする時間管理術!:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
与えられた時間はみんな同じだが、時間の生み出し方、効率化は「反常識の仕事術」で変えられる。
時間管理の分野以外でも、わたしは、あまのじゃく精神から、世の中の仕事術のステレオ・タイプ=常識の仕事術を、真逆に見るようにしていた。
散々、情報のインプットを詰めこんでから考えて、アウトプットを出すという常識的仕事術とは決別していた。わたしのやり方は、アウトプットから先に考えて、必要に応じてインプットを行うものであった。「インプットじゃなくてアウトプット」ということである。他にも、わたしが片時も忘れないようにしている反常識仕事術は次のようなことだ。
- 与えられた仕事という「部分」に集中・注力するのは当たり前。しかし、手間はかかっても常に「全体」を視野に、何をやるのか、を理解しておくと無駄な仕事をしないで済む
- 批判に時間を使うのは時間の無駄、対案だけを考え続ける
- 「金」や「人脈」を追いかける活動をやめた。「金」「人脈」は追いかけるものではなく、自分の実力についてくるものだと気付いたから
こうした仕事術を、「反常識の仕事術」と名付けた。このあまのじゃく発想の塊が、結局、わたしの仕事の質を高め、生活の質も高めてくれた。
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著者プロフィール:山本真司(やまもとしんじ)
1958年東京都出身。1982年慶應義塾大学経済学部を卒業。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)入行後、1985年シカゴ大学経営大学院(ビジネススクール)留学。1987年MBA with honors(栄誉MBA修士号)を取得、全米成績優秀者協会会員となる。1990年ボストン・コンサルティング・グループを経て、A.T.カーニー極東 アジア共同代表、ベイン・アンド・カンパニー東京・代表パートナーなどを経て、2009年独立。現在、戦略コーチを営む山本真司事務所 代表取締役。他に、慶應義塾大学健康マネジメント大学院、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科にて、非常勤講師としてスポーツ・ビジネス・マネジメントを教える。「40歳からの仕 事術」(新潮新書)、「20代仕事筋の鍛え方」(ダイヤモンド社)など著作多数。最新刊には、「20代・30代のための『自分成長戦略』設計書〜流行りのスキルアップ術に踊らされない〜」(日経BP社、携帯 電子書籍、2010年4月発売)、「新装版 30歳からの成長戦略」(PHP研究所)がある。
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