検索
連載

もてるリーダー、もてないリーダー――対人魅力研究からのアプローチビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

「大切なものは、目には見えない」内面的魅力を分かってもらうのはすぐには難しい。よいところを分かってもらうためにはコミュニケーションが必要だ。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

もてるリーダーのコミュニケーション事例

 大手保険会社の中間管理職、男性Aさんは営業の女性をまとめる立場なので、自分が手本になるようにと、ジムで身体を鍛え、服装や姿勢、笑顔などの第一印象にも気を配っています。新しく転職をしてきた女性は、必ず一目でAさんに好感を抱くと、うわさです。第1段階の見た目の刺激クリアですね。

 次の段階では、その女性の転職の背景にあった事柄や新しい職場に対する不安などもしっかり聞き、共感します。第2段階の価値の類似性もクリアです。

 その後しばらく経ち、信頼関係の基礎ができてから改めて面談の時間をとり、管理職という役割とその女性の役割の差、その女性ならではの仕事上の持ち味を「違い」として伝えます。これでついに、第3段階の役割を補い合う関係まで、コンプリートですね。

 このようなステップにより、Aさんは、どの女性メンバーとも、相補性の高い信頼関係を築くことができ、ゆるぎない人気を得ています。Aさんの事例は男性はもちろん、リーダー的立場の女性にも、参考になるのではないでしょうか。

大切なものは目には見えない

 「大切なものは、目には見えない」これは、星の王子さまの名言ですが、「内面的魅力」も目には見えないので、われわれ大人の実社会においては、コミュニケーションを通して、示していく必要があります。ただ黙ってじっとしているだけで、「私は良い人なのだから、そこをくみとってほしい」といっても、現実のビジネスシーンでは無理なのです。コミュニケーションという面から行動を見直すと、あなたの良いところが伝わりやすくなります。

 「魅力とは明瞭な質問をしなくてもイエスと言ってもらう方法である」

 これは、フランスの作家アルベール・カミュの言葉ですが、人気商品は売れ続け、人気者はビジネスでも恋愛でもチャンスに恵まれ続けるという傾向は、確かにあるのです。同じ毎日を過ごすなら「魅力的」と思われたほうが得。まずは、妻や夫、家族、同僚、部下……身近な人の心をつかみ直し、しっかりと満たすところから、意識してみてはいかがでしょうか。

著者プロフィール:晴香葉子(はるかようこ)

作家・心理カウンセラー・コミュニケーション学研究者 

大学卒業後IT企業技術職(マイクロソフト社Network Specialist)を経て心理カウンセラーとして起業。著書は76 万部を超え海外でも出版。カウンセリング実績1万時間。専門:社会心理学。社会データの収集・分析・研究を続け,メディア監修・出演多数。実力派カウンセラーとして、日々多くの人の迷いや悩みに寄り添っている。著作『もてる!『星の王子さま』効果 女性の心をつかむ18の法則』(講談社+α新書)他多数。


前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る