うそつきは「出世」の始まり!? できるウソのつき方とは?:ビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)
できるリーダは、時には「勇気を持ってウソをつく力」と「相手のウソを見抜く力」2つの力が必要になる。
一方逆にわれわれにウソをついてくる人たちにはどのように対応すべきでしょうか? それはウソはどういう時につかれることが多いのか、ウソにはどういう種類があるのかをわれわれが事前に知っておくことが第一です。
ウソには、
- 自分を守るためのウソ
- 自分を良く見せるためのウソ
- 相手を陥れるためのウソ
- やさしいウソ
など何種類かあります。
相手の言葉を鵜呑みにするのではなく、裏を取り、周りに評判を聞き、数字でも確認する。これを怠る人が世の中には実はかなり多いのです。
今回「みにくいアサヒるの子」を書くにあたって、何人かウソをついている人に話を聞いてみると、ウソをつき慣れている人は、年齢、性別、年収、出身地、血液型、生年月日、勤め先、なんでも自分の思うままにウソをついていましたが、そしてそれがばれたことはほとんどないということでした。
これらのウソのポイントは「相手が望んでいるウソ」をつくことでした。こうあってほしいという事柄が並ぶと、本来疑うべきところですが、当事者はそれを安易に受け入れてしまいます。相手が望んでいるニュアンスで物事を語れれば、それは相手の信頼を得ることにつながります。しかし、それを優先して、自分を偽りすぎると、あとで大きなしっぺ返しが待っています。
一方悪意のある人間は、信頼を得るためならばどんな仮面でも被って、われわれが求める人間になりきり、色々なものを奪って去っていきます。そういう輩にだまされないために、自分自身も「ウソ」について耐性を作っておく必要があるのです。つくこともつかれることも、日常茶飯事の世界にいる人と、そうでない人では人生は大きく変化します。
毎年ニュースになるわりにいっこうに減る気配のない「オレオレ詐欺」。これは日本人がいかにウソをつかれることに慣れていないか、何でも信じてしまいがちだという一例です。
最近まで日本という社会ではウソをつく人はほとんどいませんでした。それで問題なく回ってきたことは、日本人として誇るべき事なのですが、それが少しずつ崩れてきている昨今。グローバルスタンダードという荒波でルールが変わっていく中で、新しいルールに加えられるかもしれない「ウソ」を効果的に学べるようになることも、これから必要になっていくことでしょう
これを読んでくださった皆さまには、良いウソをつき、悪いウソを見破る力を仕事術のひとつとして得てほしいと思っています。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶといいますが、その歴史を学ぶ一つの手段として、私の「ヘッテルとフエーテルのみにくいアサヒるの子 お金のために平気でウソをつく人たち」がお役に立てば、何よりもうれしいです。
※1アサヒる:(1)事実を捏造して悪く言ったり笑ったりする。(2)自分の 利益のために、ごまかしてうまく立ち回る。の意味
著者プロフィール:マネー・ヘッタ・チャン
「小難しいことを簡単に」をモットーとするビジネスサブカルチャー作家。
本業は、10年間負けなしのプロ投資家。 現在数億円を運用しながら、作家として金融世界でマネー減っちゃった可哀想な人たちの痛面白い話を、実体験を交えながら紹介している。
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