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一流の人は、悪口を言わずミーハーになるビジネス著者が語る、リーダーの仕事術(2/2 ページ)

一流のひとはどんな思考なのか。人から学ぶことで行動が変わる。

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優等生でないおかげで、完璧主義でなくなる

 「優等生じゃないんです」と悩んでいる人がいます。

 優等生は、学校時代にしかいません。社会に出ると、「優等生」はほめ言葉ではありません。女性に「あなたは優等生ね」と言われたら、「あなたはつまらない」という意味です。

 学校時代の優等生は、社会に出ると大変です。完璧主義になり、「社会でも自分は優等生でなければならない」と思い込んでしまいます。学校では100点が取れても、社会では100点は取れません。

 完璧主義者は、「100点取れないと、もうやらない」と言う人になります。100点か0点かの世界です。「95点ならいらない」となってしまうのです。

 優等生でない人は70点を取ると「やった。前は35点だから倍だ、前年比200%だ」と盛り上がります。暗くならないことは、まわりにとってもハッピーなことです。一流の人は、どんな状況においても暗くなりません。

 登校拒否になるのは、95点の子が多いです。35点の子は、「今度のテストはまあまあ」と思えるので登校拒否になりません。95点の子は、100点でないことに落ち込んで登校拒否になってしまいます。

 優等生でないことは、メリットなのです。

 優等生であることのほうが、逆に負の遺産になります。世の中に出ると100点を取れない世界で、35点をどうやって40点にするかという勝負になります。

 どんなことでも続けることが一番大切です。そのために35点を40点にしていく勝負をする時に、優等生でないことはその人にとっては素晴らしいキャリアなのです。

ミーハーなおかげで、成功している人から学べる

 「ミーハーだね」と言われると、茶化されている感じがします。ミーハーであることは、世の中では大切なことです。成功している人から学べるからです。

 ミーハーでない人は、ミーハーを否定します。誰か成功者がいた時に、「あんなのって」と否定的に言います。「ベストセラーが出てるよ。読んだ?」と聞くと、「エー」と言ってベストセラーは読みません。

 こういう人は損をしています。

 どんな本でも、どんなタレントさんでも、売れているのには何か理由があります。流行っているお店も、流行る理由があるのです。「その理由をマネして、自分も成功しよう」と思うことが重要です。

 ミーハーでない人は「有名人だからすり寄っているみたいでイヤだ」と、ミーハーである自分を認めたくないと思っています。そうすると、成功すること、お金を稼ぐこと、有名になることに、ネガティブな印象を持ちます。「成功する人はきっと悪人に違いない」「お金を稼いでいる人は何か悪いことをしているに違いない」という解釈になるので、自分が成功するほうとは逆の方向へ向かって歩き始めます。

 それでは、人から学ぶことができなくなるのです。

 ミーハーでないことで、いいカッコをする必要はありません。ミーハーである自分を認めればいいのです。

著者プロフィール:中谷 彰宏

作家

1959年、大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部演劇科卒業。博報堂勤務を経て、独立。91年、株式会社中谷彰宏事務所を設立。

【中谷塾】を主宰。全国で、セミナー、ワークショップ活動を行う。【中谷塾】の講師は、中谷彰宏本人。参加者に直接、語りかけ質問し、気づきを促す、全員参加の体験型講義。

著作は、『一流の思考の作り方』『一流の時間の使い方』(いずれ も、リベラル社)など、970冊。


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